そのような中で、今度は、サウジアラビアの友好国であるパキスタンも30日(2015年3月30日)、サウジアラビアの連合軍に参加し、フーシを排除する方針を固めたようである。
引用元:毎日新聞
パキスタン:イエメン武装組織空爆の連合軍参加の方針
毎日新聞 2015年03月31日 10時47分(最終更新 03月31日 11時00分)
【ニューデリー金子淳】ロイター通信によると、パキスタン政府高官は30日、イエメンのイスラム教シーア派武装組織フーシに対して空爆を実施しているスンニ派国家サウジアラビア主導の連合軍に参加する方針を示した。湾岸最大の友好国サウジの要請に応じる姿勢とみられる。
ちなみに、このシーア派武装勢力フーシの背後にもイランの陰がチラついているようである。そしてイランの更に後ろに居るのがロシアであることは今更言うまでもないだろう。
参考:
引用元:NHK
イエメン外相「イランが武器提供」
3月29日 11時31分
イエメンで、反体制派の武装勢力に対し、湾岸のアラブ諸国などが空爆を行う緊迫した状況が続くなか、イエメンのヤシン外相がNHKなどのインタビューに応じ、「イランが武装勢力に武器を提供している」とイランを名指しで非難しました。
なぜサウジアラビアは今になってようやくフーシ空爆に乗り出したのか。その理由が“イラン核協議”の「枠組み合意期限」に在ることは、そのタイミングを見ても明白である。今月26日にスイスで再開されたイラン核協議の枠組み合意期限は、まさに本日(3月末)を予定しているのである。
引用元:毎日新聞
イラン核問題:イエメン空爆 主要6カ国の対応に温度差
毎日新聞 2015年03月30日 19時22分(最終更新 03月30日 21時37分)
イエメンの武装組織フーシに対してサウジが主導して行っている空爆は、今月末を期限にした「枠組み合意」を目指すイランの核協議がスイスで再開した26日に合わせたように始まった。空爆について、米、英、仏、独の4カ国は「支持」する一方で、中国は「懸念」、ロシアは「反対」を表明した。
もしもイラン核合意がこのまま実現してしまえば、中東のパワーバランスは大きく変化することになるだろう。それは、ロシアから支援を受けるイランを中心とした、中東のアカい国々に有利な形で変化することになるのだ。一旦核開発にお墨付きを得たイランが一気に核武装しないと考えるのは難しい。
中東の親米国家の中心にいるサウジアラビアとしては、似非ヘイワ主義者オバマ米民主党政権が主導する此のような危険なイラン核協議は、何としても失敗に終わらせたいはずである。イラン核協議再開に合わせたかのようにサウジアラビアがフーシ空爆を開始した背景には、そのような理由があったことは容易に想像できよう。
ちなみに今回サウジアラビアへの軍事協力を申し出ているパキスタンは、サウジアラビアのために核兵器を開発し、既に引き渡し可能な状態にあると噂されている。
参考:
2013年11月10日日曜日
サウジアラビア核武装の必然性。
万が一オバマ(というか米英仏独)が核協議でイラン(とロシア)に歩み寄ろうものなら、サウジアラビアは間違いなく核武装し、イランの脅威に対抗するだろう。
サウジアラビアともあろう金満国家が、わざわざ信用度ゼロの韓国製原発を導入しようとしている理由も、原発を核武装の“隠れ蓑”にするという、本来の原発導入とは別の意図があるとしか思えないわけである。
参考:
2015年3月28日土曜日
サウジの韓国製原発導入は核武装のためのダミーか。
なお、イスラエルもまた、イラン核問題に関してサウジアラビアと共通の懸念を抱いている。イラン核武装という中東パワーバランスの崩壊危機を前に、今後はサウジアラビアとイスラエルが共闘してイランに立ち向かう可能性も十分にあると見ている。イラン核協議の帰結次第では中東に“イラン包囲網”が形成される可能性もあろう。
フーシの背後でイランの蠢動が明らかになり、また親米国家サウジアラビア(そしてイスラエルも)の核武装も現実味が増してきた今となっては、西側諸国としてもイラン核協議でイランに簡単に譲歩するわけには行かないだろう。というわけで、イラン核合意は此のまま“お流れ”になるのではないかと個人的には予想している。
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