2014年10月14日火曜日

原油価格下落:米・サウジ連合のターゲット・プライス。

https://surouninja.blogspot.com/2014/10/Crude-oil-target-price-of-US-Saudi-Arabia-against-Russia-Iran.html
ここのところ特亜経済の凋落に連動して原油価格も下落し、ロンドン原油先物は3年10ヶ月ぶりの1バレル88ドルまで値下がりしているようである。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141014/k10015368211000.html
ロンドン原油先物価格 3年10か月ぶりの安値
10月14日 0時39分

13日のロンドン原油市場では、世界経済の先行きに対する不透明感が強まるなか、原油の需要が落ち込むのではないかという懸念が広がり、原油の先物価格は、およそ3年10か月ぶりの安値水準となる1バレル=88ドル前後まで値下がりしました。

この原油価格の急激な下落は、原油価格依存国家“ロシア”の連邦予算に深刻な影響を及ぼしている。今の原油価格水準が続けば、ロシアイランといったアカい産油国は着実に疲弊していくだろう。一方、サウジにとっては今の価格がちょうど均衡点であり、カタールに関してはまだまだ利益の出せる水準である。

参考:
http://jp.rbth.com/business/2014/10/10/50575.html
原油価格下落は予算に悪影響
2014年10月10日 アレクセイ・ロッサン

原油価格が下落し、ロシアの連邦予算に影響をおよぼしている。ブレント原油は1バレルあたり92ドルを割り込んだ。均衡予算には、1バレルあたり96ドルの水準まで戻ることが必要。専門家は要因として、香港の混乱、米ドル高、石油輸出国機構(OPEC)諸国とアメリカの採掘量急増をあげる。
アメリカ系金融会社「シティグループ」の調査によると、均衡予算のためにロシアでは1バレルあたり105ドル、イランでは130ドル、サウジアラビアでは89ドル、カタールでは71ドルの価格が必要だという。

サウジOPECのアカい加盟国の意向を無視して増産に踏み切る構えを見せていることからも、この原油価格の下落はサウジと米国が仕組んだものではないかと見ている。現在の原油価格の下落は、ロシアに対するサウジの意趣返しにもなるだろう。

参考:
2014年9月17日水曜日
原油減産という麻薬で自滅するOPEC
2013年10月24日木曜日
サウジアラビア:米国の“弱腰”中東外交に苛立つバンダル王子。

現在の“原油価格抑制作戦”はおそらく、ロシア(とイラン)が完全に“ギブアップ”するまで続くと思われる。ここでいう“ギブアップ”とは、政治的な譲歩を意味する。

今の動きを産油国による“米国産シェールガス潰し”と見る向きもあるようだが、おそらくそれは無いのではないかと個人的には考えている。なぜなら、採算性の観点からも原油価格が低迷し続けて真っ先に耐えられなくなるのは、シェールガス生産者ではなく原油生産者の方だからである。

参考:
http://diamond.jp/articles/-/41909?page=2
2013年9月19日
シェール革命でアメリカは中東情勢に興味を失っていく
[橘玲の世界投資見聞録]
 角和氏は、西アフリカや北海の大水深海水プロジェクトの生産コストを1バレル=50ドル程度、シェールガス/オイルを40~60ドル程度と推計している。採算分岐点は1バレル=70ドルで、原油価格がこれを下回るとシェール開発プロジェクトは軒並み赤字に転落してしまう。シェール革命を推進するアメリカは原油価格が1バレル=70ドル以下に下落することに強く抵抗するだろうから、ここが当面、供給面での価格のフロアになるだろう。

とはいえ、上の引用にもある通り米国も自国のシェールガスを守らねばならないだろうし、サウジの出血大サービスも何処かで止血する必要があるのだから、ロシアに何らかの政治的な進展が見られるまでは、ひとまずサウジにとってのギリギリのライン(80ドル台)で安定させてロシアをジワジワと締めていく心算ではないかと予想している。



いずれにせよ、このままだとロシア経済も中韓と同様に“衰退待ったなし”ということになるだろう。

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NDDDDU6JIJUY01.html
ロシア、10営業日で為替介入6400億円-ルーブル下落止まらず

10月13日(ブルームバーグ):ロシア中央銀行は過去10営業日に60億ドル(約6400億円)規模の為替介入を実施したが、ルーブルは下げ止まらない。

モスクワ時間13日午後6時、ルーブルはドルとユーロのバスケットに対し0.6%安の45.3303ルーブル。7営業日での下落率は2.3%に達した。ロシア経済にとって重要な収入源の原油相場はこの日ロンドンで2.2%安。

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