http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141228/t10014341111000.html
人手不足で時間限定の求人が急増
12月28日 11時18分
高齢者や主婦を新たな労働力として確保しようと、人手不足が深刻な飲食業や小売り業で勤務日数や時間を限定した求人が急増しています。
東京の人材サービス会社では、1日の勤務が3時間以内という短時間のパートやアルバイトの求人の扱いが急増していて、人手不足が深刻な飲食店やコンビニ、ガソリンスタンドなどが多くを占めているということです。
このうち埼玉県内にある大手ディスカウントストアの店舗では、ことし6月から、週に3日、早朝の2、3時間だけという短時間のアルバイトの求人を出したところ、高齢者を中心に20人を採用できたということです。
特別なスキルが必要となる職種以外は、この傾向は今後も増々顕著になっていくものと思われる。
現状、日本社会においては、誰でもできる労働集約型産業の人的リソース活用が極めて非効率である。
例えば、多くの労働者が1日8時間以上も奴隷のように働き神経と人生をすり減らしながら、誰にでもできる仕事を一人で抱え込んで自滅する傾向にある一方、世の中には労働ゼロ=収入ゼロのニートが溢れている。日本の労働環境は柔軟性が低すぎるのである。
当然、企業側にとって、前者のような労働者を雇用し続けることは非効率でしかない。だが、労働集約型産業の多くは、見せかけの労働時間でしか労働者の貢献度を判断できないために、こういう非効率になかなか気付けずにいるのも事実である。そして、一方では後者のような潜在的な労働力を発掘できずに機会損失を被っているのである。
これを解消する方法は、やはり誰でもできる仕事を少しでも多くの人々で細かくワークシェアリングできるようにすることだろう。人手不足が顕著な労働集約型産業では、仕事をもっと流動化し多くの人々に解放することである。
こうすれば、“ストレスとカネを貯め込むだけの労働者と、かたやカネが無くて消費もできないニート”という余りにも非効率なコントラストも自然に解消されていくものと思われる。これは、消費が冷え込んだ日本経済を再び活性化する切欠にもなるものと思われる。消費をしたいと思っている層が消費できるようになる可能性があるからだ。
こうなれば当然、典型的なサラリーマンたちは今までのような生き方を変えねばならなくなるだろう。今まで非効率な労働で収入を嵩増ししてきたサラリーマンは、自由な時間と引き換えに収入額を減らすことに繋がるからだ。
これからのサラリーマンは、今まで以上にもっと賢い消費生活を心がけねばならないだろうし、自由な時間を上手く使い人生を充実させ、より効率良く働けるようにもせねばなるまい。“サービス残業が生きがい”といったドMな人生から強制的に脱却させられることになるというわけである。彼らは今のうちから覚悟しておく必要があろう。
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