アルゼンチン崖っぷち 外貨準備激減 債務不履行再発の恐れ (1/3ページ)
2014.1.24 05:00 SankeiBiz
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/140124/mcb1401240503018-n1.htm
2001年にデフォルト(債務不履行)に陥ったアルゼンチンが、再び崖っぷちに立たされている。通貨の下落に歯止めが掛からずインフレが高進し、農産物輸出の不振などから外貨準備高は過去3年で4割強減った。国民の間で政府への不満が高まっているほか、市場では債務返済の主な原資となっている外貨準備の激減などからデフォルト再発の懸念が強まりつつある。
アルゼンチンの中央銀行によると、通貨ペソの公定レートは22日、対ドルで急落し、過去最安の1ドル=7ペソ前後まで下げた。前日比の下落率3.5%は固定相場制を廃止した02年以来最大だ。過去1年でも25%余り下げており、下落幅がこれより大きい国は内戦が続くシリア、イラン、ベネズエラの3カ国しかない。インフレも一段と加速しており、野党議員が公表したエコノミストの見積もりによると13年通年では28%に達した。
海外ネット通販に規制=外貨準備の減少受け-アルゼンチン
2014/01/23-07:39 時事
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2014012300128
【サンパウロ時事】アルゼンチン政府は22日、外貨準備高の減少に歯止めをかけるため、アマゾンやイーベイなど海外のインターネット通販サイトでの買い物に規制を設けると発表した。年間50ドル(約5200円)を超える買い物については50%を課税するとしている。
既に脆弱だったアルゼンチン経済に、22日(2014年1月22日)のネット通販規制が追い打ちを掛けたのではないかと見ている。アルゼンチン政府としては、外貨の流出を防ぐことが狙いだったのだろうが、ペソの投げ売りを誘発して逆効果が発生してしまったようである。
とは言え、アルゼンチン・ペソは前回のデフォルト以降は変動相場制に移行しているため、流石に二度目のデフォルトは無いのではないかと見ている。フェルナンデス政権のやり方次第では、通貨安を逆手に取って輸出を増やし、経済危機を乗り切ることは十分に可能だからである。
ただし、最近政治面で繋がりを深めるベネズエラとの関係は、アルゼンチンにプラスに働くかは疑問である。ベネズエラも経済的に追い詰められているため、関係を深めたところで互いを高め合えるどころか、政治面で米国との関係を悪化させてしまうだけではないかと思われる。
領土「略奪」ですり寄る中国とアルゼンチン
2013.2.3 18:00
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/130203/waf13020318000023-n1.htm
1982年4月2日。南米最南端のホーン岬から約600キロ北東の大西洋に浮かぶフォークランド諸島に、アルゼンチンの艦隊が迫った。島のラジオは「侵攻軍は空母1隻、駆逐艦4隻、揚陸艦4隻」と報じた。島を守る英海兵隊は70人ばかり。大軍を前に、わずかな抵抗を試みただけで降伏するしかなかった。
2カ月余にわたったフォークランド紛争について昨年末、サッチャー首相の証言が公開されたが、その中で、鉄の女ともいわれたサッチャー氏にも誤算があったことが白日のもとにさらされた。上陸2日前まで全く予期していなかったのだ。「侵攻などというばかげたことをするとは、考えてみたこともなかった」。
紛争終結30年に当たる昨年6月、温家宝首相がアルゼンチンを訪れた。フェルナンデス大統領は、中国が世界で果たす役割は極めて重要だと持ち上げたうえで、「マルビナス(フォークランドのアルゼンチン側の呼称)諸島領有権についての、中国政府の支持に感謝します」と述べた。
2011年12月、大統領2期目の就任式に招かれた胡錦濤国家主席の特使、蒋樹声・全国人民代表大会常務副委員長が「中国のアルゼンチン支持は不変だ」と表明している。これもまた、宣伝色が強い。
また、急速に深まる中国との関係もアルゼンチンにとってはマイナスにしかならないだろう。アルゼンチンがここで中国に接近するということは、“先進国への資金還流”という激流に逆らうことと同義である。そのようなところで無駄な国力を消費すれば、経済の建て直しもそれだけ遅れるということである。
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