引用元:ロイター
2015年 07月 25日 08:17 JST
金や新興国資産の「投げ売り」発生=米メリルリンチ
[ロンドン 24日 ロイター] - 米バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチ(BAC.N)は24日、金、コモディティ、新興国資産の「投げ売り」が起きているとリポートで述べた。
同社によると、最近2週間の貴金属ファンドからの資金流出は100億ドルとなり、4カ月ぶりの高水準に達した。
ギリシャがユーロ圏を離脱する可能性が低下し、資金の逃避先として買われていた金の需要は減少。金は5年ぶり、銅は6年ぶり安値に下落している。
さらに、新興国市場の投資妙味は米利上げ観測により低下。新興国ファンドは33億ドルの純流出となり、2週間の流出額は合計100億ドルとなった。
おそらく、ゴールドなどに投げ売りが発生している一番の原因は、深刻なドル不足に悩む中国やロシアが、これまで貯めこんできたそれらの資産をせっせと売却し始めたからだろう。米金利上げと強いドルの時代を目前に控え、米ドル不足に陥る危険性があるかもしくは既に米ドル不足に陥っている新興国は、手持ちのゴールドを売却せざるを得なくなっているのだ。特に、欧米から経済制裁を食らっているロシアが背に腹変えられない状況に陥っていることが大きいだろう。大国ロシアも所詮は米ドル無しで完全自給自足できるほど盤石ではない。欧米以外の国と取引するにしても、今は何処の国も米ドルでの決済を要求するのだ。たとえ反米の国でも人民元やルーブルでの決済を喜んで受け入れる国など今や殆ど無いのである。
参考:
2014年12月16日火曜日
ロシア崩壊中:政策金利を一気に17%へ。
2014年10月24日金曜日
原油安:窒息死寸前のロシア経済。
このゴールドの投げ売りは即ち、中露による米ドル基軸破壊工作の失敗を意味する。
参考:
引用元:経済危機のロシアで金準備の増加が続く
経済危機のロシアで金準備の増加が続く
小菅努 | 大起産業(株)調査研究室長/商品アナリスト
2015年1月28日 14時31分
国際通貨基金(IMF)が1月27日に公表した最新統計で、ロシア中央銀行が昨年12月に金準備保有高を前月から20.73トン増加させ、1,206.68トンとしていたことが判明した。ロシア中央銀行が金保有高を増やすのは昨年4月から9ヶ月連続のことであり、過去1年間で171.46トンもの金を中央銀行の資産に組み込んだ形になる。
■金準備の売却がギブアップ宣言か?
こうした中、ロシア中央銀行の金準備資産売却の選択肢も噂されている。2013年には欧州債務危機の余波を受けたキプロスが、支援受け入れの条件として保有する金準備売却圧力に晒されたが、ロシアについても危機緩和のカードとして、金準備売却に踏み切る可能性が話題になっている。ただロシアは当面の危機緩和よりも、外貨準備において(ウクライナ情勢を巡って敵対する)ドルやユーロの保有比率を引き下げる長期的な視点を重視しており、依然として金準備保有量を拡大する方針を維持していることが確認できる。無国籍通貨である金準備が高く評価されている模様だ。
当ブログで以前から指摘している通り、資源バブルの崩壊は、新興国経済(特にBRICsという枠組み)の終わりの始まりである。逆に言えばそれは、経済成長を中国などに奪われてきた日米経済が再び輝き始めることをも意味する。
参考:
2015年7月13日月曜日
三條金属:鋳鋼品生産を全面的に国内回帰へ、円安で中国生産採算合わず
2015年7月7日火曜日
中国株式市場:連日の大暴落で上場銘柄の23%が売買停止の異常事態
2014年9月22日月曜日
造船業:中韓から再び日本へ。
参考:
2015年07月26日 大艦巨砲主義!
円安で日本が単独首位 受注急減で完全崩壊した中国造船バブル
2015年07月21日 モナニュース
【悲報】韓国の造船会社、事業失敗で2兆円の借金が判明! 「韓国造船はつぶれた。昔の栄光はない」
米ドルが更に強くなるこれからの時代に新興国(特に中露と関係の深い国)やゴールドへの投資は余りにも非効率でリスキーになるだろう。個人的には絶対におすすめしない。
参考:
2014年9月30日火曜日
ブラジル:選択肢なき大統領選と絶望経済。
2014年9月17日水曜日
原油減産という麻薬で自滅するOPEC
2014年9月16日火曜日
資源価格の下落と特亜経済の凋落。
2014年9月11日木曜日
強いドルを求める先進国、焦るアカい新興国。
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