引用元:ロイター
2015年 10月 21日 12:19 JST
カナダ次期首相、対「イスラム国」戦からの撤退を米国に伝達
[モントリオール/オタワ 20日 ロイター] - カナダのトルドー次期首相は20日、オバマ米大統領と電話で会談し、過激派組織「イスラム国」に対する有志連合の戦いから手を引くと伝えた。ただ、人道支援や軍事訓練での協力は続ける。
総選挙で圧勝したトルドー氏は対イスラム国戦線からの撤退を公約に掲げていた。
一方、カナダと米国を結ぶ石油パイプライン「キーストーンXL」計画については電話会談で取り上げられなかった。
同計画をめぐっては、ケリー米国務長官はカナダの政権交代が計画の承認をめぐる自身の決断に影響を及ぼすことはないと述べた。
トルドー次期首相はキーストーンXL計画を支持しているほか、カナダと米国の冷えた関係を修復すると約束している。
また、同次期首相は新内閣を11月4日に発表すると明らかにした。
まぁ予想通りの展開と言えるだろう。トルドー次期首相とリベラル仲間であるオバマとの個人的な友情は高まるかも知れないが、カナダと米国の両国関係は今後更に冷え込むことになりそうな気配である。
参考:
2015年10月20日火曜日
カナダ総選挙:ジャスティン・トルドー率いる自由党が過半数獲得、過去最多の174議席。10年ぶりの政権交代へ
対ISIL戦力が弱まれば、中東情勢は更に混乱し、原油価格にも影響を及ぼすだろう。意外とトルドー次期首相とオバマの狙いも実はそこにあったりするのかも知れない。
オバマがキーストーンXLパイプライン建設で拒否権を発動してまで阻止した理由として「環境への負荷」を上げているわけだが、実際のところは、「原油価格の値下がりを阻止」することが狙いではないかと見ている。というのも、オバマのこれまでの行動を見れば、彼がロシアやベネズエラ、中国と言った原油価格高騰で喜ぶ新興国を利するために動いているようにしか見えないからだ。最近は空気を読んで中国を切り捨てる方向に動き始めた(動かされた)ようではあるが、ロシアやベネズエラに対する姿勢は未だ怪しい。現状は、米議会(米共和党優勢)がかろうじてオバマの暴走を食い止めているような形だ。
参考:
2015年1月13日火曜日
キーストーンXL計画:オバマが妨害する理由。
そう考えると、今のところはキーストーン計画に前向きな構えを見せているカナダのトルドー次期首相もまた、オバマと歩調を合わせてさり気なく計画をフェードアウトさせるのではないかと見ている。実際、カナダのアカい環境主義勢力はトルドー次期首相に圧力を掛けているようである。この圧力を跳ね除ける程の気概は、お花畑なトルドー次期首相には無いだろう。
カナダと米国のキーストーンXLパイプライン計画は、トルドー次期首相とオバマ米大統領のコラボによって当分の間凍結が確定したと見て良いだろう。これが再び動き出すとすれば、それは次の米大統領選で共和党系の大統領が誕生してからとなるだろう。(無論、ランド・ポールは論外であるが) もし米国に共和党系大統領が誕生すれば、トルドー次期首相もあっさり米国の方針に追従すると見ている。おそらくトルドー次期大統領は其の程度の人物である。
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