2014年6月17日火曜日

イラク情勢:中東に構築される親共国家連合。

http://surouninja.blogspot.com/2014/06/Pro-communist-federation-to-be-built-in-the-Middle-East-around-Iraq.html
逼迫するイラク情勢を受けて、オバマ政権がイランとの協調も受け入れる構えを見せているようである。

米接近にイラン警戒感、「軍事的連携含まず」

読売新聞 6月17日(火)10時34分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140617-00050088-yom-int&pos=1

 【ウィーン=酒井圭吾】米国とイランの政府高官は16日、ウィーンで会談し、イラクで攻勢を強めるイスラム過激派「イラク・シリアのイスラム国(ISIS)」への対応について協議した。

 会談後、米政府関係者は「米国はISISの脅威に関して、他の周辺諸国と同様、イランとの協調も受け入れる」としたが、「イランとの軍事的連携や、イラク抜きのイラクに関する戦略的決定は含まれない」との認識も示した。米国との過度の接近にはイラン側にも警戒感があり、両国は一定の距離を取りつつ、協調を進めるとみられる。

イラン部隊司令官がイラク入り ISIL撃退作戦支援

2014.6.17 10:27
http://sankei.jp.msn.com/world/news/140617/mds14061710270011-n1.htm

 AP通信によると、イラクの治安当局者は16日、隣国イランの革命防衛隊の精鋭「コッズ部隊」のソレイマニ司令官がイラク入りし、イスラム教スンニ派の過激派「イラク・レバントのイスラム国(ISIL)」の撃退に向け、イラク軍やシーア派民兵を支援していることを明らかにした。

マリキ首相の率いるイラクは“反米政権”である。その背後にロシアや中国が居ることも容易に想像がつく。イラク戦争後、中露は、イラクにおける国民の反米感情を利用して、同国の軍事や資源開発にも相当食い込んでいる。

参考:
イラク、ロシアと42億ドルの武器購入契約を締結 米国離れの現れか?

2012.10.12 Fri posted at 13:14 JST
http://www.cnn.co.jp/world/35022993.html

バグダッド(CNN) ロシア国営RIAノーボスチ通信は9日、ロシアとイラクの間で42億ドル(約3300億円)相当の武器売買契約が締結されたと伝えた。これに対しバグダッドの米国大使館は、米国とイラクの間にはそれを上回る額の武器取引契約があると強調している。

CNNの取材に対し米大使館の広報は「イラク政府は一貫して、兵器の供給元として米国を第1に選ぶ姿勢を見せてきた」と書簡で返答した。

RIAノーボスチ通信によれば、ロシアは攻撃ヘリコプターや移動式対空防衛システムをイラクに売却する。また同通信はロシアの専門家の話として、「イスラム教シーア派のイラク政府は米国から独立した行動を取り始める一方で、イランに目を向けるようになってきている」との指摘を伝えた。

オバマ“親中露”米民主党政権は、イラクにおいてもやはり、中露の利権を守るための行動を採るのではないかと見ている。つまり、マリキ政権やイラン、ロシア、そして中国とも共闘してISILの排除(と、ドサクサに紛れてクルド自治政府内のエクソン・モービルの石油利権の収奪)に乗り出すのではないかということである。ちなみにエクソン・モービルは、イラク政府に無許可でクルド自治政府から石油開発を受注したことで、イラクのマリキ政権に睨まれている。

参考:
イラクの石油が世界を変える
2012年10月25日   田中 宇
http://tanakanews.com/121025iraq.htm

関連:
2014年3月4日火曜日
ウクライナ:オバマの対露制裁とサハリンの天然ガス。
オバマの対露経済制裁が今後、どちらのプロジェクトに有利に働くかを見れば、ウクライナ情勢に火を着けた連中の背後も自ずと浮かび上がってくるだろう。

まぁ予想をするならば、親共なオバマはおそらく後者を利するような経済制裁を発動するだろう。なんせ「サハリン1」の方には米共和党支持の米エクソン・モービルも居るわけだしね。

ブッシュ前政権のイラク戦争を批判してきたオバマ大統領だが、ここであっさりと主義主張をひっくり返し、お得意のダブルスタンダードを炸裂させるかも知れない。もちろん、オバマはイラクへの軍事支援を極力“間接的なモノ”に留めることで国民の目を欺こうとするだろうが。

参考:
2014年6月15日日曜日
イラク情勢:オバマのジレンマ。
2014年3月3日月曜日
オバマはロシアの優秀なスパイなのか。
参考:
2014年1月6日月曜日
自爆テロ:プーチン大統領がサウジアラビア関与と断定。


さて、一方のISILだが、彼らの背後にはおそらく、同じスンニ派サウジアラビアが糸を引いているのではないかと見ている。

参考:
過激派の進撃、スンニ派排除の「宗派主義に原因」 サウジが声明

2014.6.17 09:00
http://sankei.jp.msn.com/world/news/140617/mds14061709000006-n1.htm

 サウジアラビア政府は16日、国営通信を通じた声明で、イスラム教スンニ派の過激派「イラク・レバントのイスラム国(ISIL)」によるイラク進撃は「(スンニ派を排除してきた)イラクの過去数年にわたる宗派主義政策」に原因があると批判し、「国民的合意」に基づく政府の樹立を呼び掛けた。

 またイラクの領土の一体性維持を支持し、「外国の内政干渉」に反対する立場を示した。マリキ政権を支持する米国やイランの介入を牽制(けんせい)したとみられる。

参考:
2014年1月6日月曜日
自爆テロ:プーチン大統領がサウジアラビア関与と断定。

イラクにおいてもやはりシリアと同様、米民主党(親露・親中)と米共和党(親サウジ)の代理戦争が繰り広げられているのだろう。

おそらくオバマ政権は、米共和党が優勢となるであろう次(2014年11月2日)の米中間選挙までにイラン・ロシア・中国などと手を結んでISIL排除し、中東にも“親共産”大陸国家連合(=シリア・イラク・イラン)の構築を試みると見ている。東アジアでいうところの中国と韓国のような事実上の親共国家連合である。

そうなった場合、サウジアラビアやクウェートなどの湾岸諸国の安全保障上のリスクも高まり、日本のエネルギー事情にも悪影響を及ぼす虞(おそれ)が出てくるだろう。そのような際に今後日本がイラクを支援するとすれば、それは、ISILを排除するためというよりも、中東に親共産国家連合が誕生するのを阻止するためという、“イラク監視活動”としての意味合いを持つことになるだろう。