ソニー、「VAIO」事業売却で投資ファンドと交渉=関係筋
2014年 02月 5日 12:28 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYEA1309T20140205
[東京 5日 ロイター] - ソニー(6758.T: 株価, ニュース, レポート)が、「VAIO」ブランドで展開しているパソコン事業を投資ファンドの日本産業パートナーズ(東京都千代田区)に売却する方向で交渉に入ったことがわかった。スマートフォン(スマホ)やタブレット端末が普及している影響で、同社のパソコン事業は赤字に陥っており、外部資本の導入で抜本的な再建を図る。
最近IBMやグーグルといった米国ハイテク企業が製造部門を相次いで手放しているわけだが、ソニーも御多分に漏れず、重荷となる製造を切り離す道を選び始めたようである。
参考1:
2014/02/04 日経BP
IBM、x86サーバー事業をレノボに売却 人工知能とクラウドに集中へ
参考2:
2014年1月30日木曜日
レッドオーシャンから距離を置く米グーグル。
とは言え、スマホ事業自体はパッとしないソニーも、サムスンやアップルなどのスマホに搭載されるチップ(トランスデューサー)のシェアでは未だ辛うじて製造業っぽさを残してはいる。
参考:
2013年09月16日 新華経済
チップがソニーの主力事業に アップル、サムスンも採用―中国メディア
このように一応は製造業というカテゴリに今も分類できそうなソニーだが、同社の2012年度の部門別営業損益を見ると、同社は最早“金融会社”と言っても過言ではない状態となっている。
イメージングプロダクツ&ソリューション 1,436
ゲーム 1,735
モバイルプロダクツ&コミュニケーション ▲97,170
ホームエンタテインメント&サウンド ▲84,315
デバイス 43,895
映画 47,800
音楽 37,218
金融 145,807
その他 91,003
(単位:百万円)
参考:2013年度 ソニー部門別営業利益
今回のソニーのパソコン事業の売却は、同社の更なる金融会社化の狼煙であると見ている。
最近は円安が進んだとはいえ、この程度の円安で新興国の製造業が日本に戻って来ることはまずないだろう。今の1ドル100円という水準は、リーマン・ショック前の水準に戻っただけの話に過ぎないわけで、今後も新興国の安価な人件費には敵いそうにはない。
そのようなことから、日本のメーカーは今後も製造部門を切り捨て続け、コンテンツやライセンスだけで生きる道を選択することが予想される。
そういえば、日本の貿易黒字を自動車産業と共に支えてきた電機産業が、2013年には初の貿易赤字に転落するそうである。スマホの輸入増等が主な原因とのことだが、今回のソニーの動き一つとってみても、電機産業の貿易赤字は今後も拡大しそうな気配である。これもまた、そう簡単には流れの変わらない、世界的な潮流なのかも知れない。
日本経済の最後の頼みの綱は自動車産業だけになってしまったわけだが、TPP交渉の行方次第では、自動車産業ですらも国内製造を完全に捨ててしまうかも知れない。
参考:
2013年11月17日日曜日
TPP交渉:農業団体保護が日本の産業の背骨を折る。
これで原発を止め続けて赤字垂れ流し続ければ、製造業は海外に逃げ、国民の電気料金は跳ね上がり、輸入に頼っている食品のコストも上がるだろう。そこに消費税増税が追い打ちを掛け、日本経済の老衰死は必至となるだろう。それこそ放射能被曝で死ぬ人の比ではない数の餓死者が日本中で発生することになるのではないだろうか。
参考:
2014年1月14日火曜日
燃料費増大による悪性の貿易赤字。
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