原油価格の下落と物不足に苦しむベネズエラのラミレス国連大使が、石油価格を回復させるために「1バレル=70ドル」の下限を設ける案を提案しており、21日にウィーンで開かれるOPECの技術専門家会議で協議される見通しのようである。ちなみに現在の原油価格は1バレル=46ドルである。
原油価格の急落で国家が破綻しそうなほど困窮しているベネズエラ。如何にも同国の考えそうな場当たり的な策だが、OPECの事実上のリーダーであるサウジアラビアが以前から減産などの価格下支え政策には反対しており、この案が採用されることはまず考えられないだろう。そもそもロシアなどの非加盟国は減産する気など全くないため、OPECとしてもこれを採用したところで殆どメリットは無く、実現も不可能だろう。