米テスラ工場、電池セルは独占的に生産へ=パナソニック専務
2014年 05月 23日 20:44 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0E30Z820140523
[大阪 23日 ロイター] - パナソニック(6752.T: 株価, ニュース, レポート)の伊藤好生専務は23日、ロイターなどの取材に対し、米電気自動車(EV)メーカー、テスラ・モーターズ(TSLA.O: 株価, 企業情報, レポート)が米国内で建設を計画するリチウムイオン電池工場について、セル生産を同社が独占的に行う意向を表明した。
テスラは、計画する電池工場の立地の選定に入っており、設備投資負担は、パナソニック以外にも材料メーカーなどに呼び掛けている。
ただ、パナソニックとしては「ビジネスは独占的にしたい」(伊藤専務)と述べ、韓国サムスンSDI(006400.KS: 株価, 企業情報, レポート)など競合電池メーカーの参加は想定していないとの認識を示した。
パナ、テスラと米国にEV用電池工場
2014.2.26 10:37
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/140226/biz14022610410024-n1.htm
パナソニックが米電気自動車(EV)メーカーのテスラ・モーターズと共同で、米国にEV向け電池工場を建設することで調整していることが26日、分かった。総投資額は1000億円超とみられ、EV向けリチウムイオン電池工場では世界最大規模となる。2017年ごろの稼働を目指しており、テスラのEVに搭載するほか、トヨタ自動車など他社への供給も検討する。
これが稼働すれば、EV向けリチウムイオンバッテリー工場としては世界最大規模となるとのことだが、「これからFCVの時代が来るというのに今更EV?」と感じる読者も多いことだろう。確かに、それは正しい感覚である。なぜなら、これから(FCVが市販される2015年から)水素社会の到来とともに燃料電池車(FCV)の時代が来ることが容易に想像できるからである。
だが、技術的に見れば、FCVも実はリチウムイオンバッテリーに依存せざるを得ない仕組みになっている。というのも、現状の燃料電池にはハイレート放電が不可能であり、どうしてもリチウムイオンバッテリーのような二次電池が必要だからだ。“FCV”といえど、広義の意味では所詮“EV”なのである。
これは以前にも述べたが、長期的にみれば、FCVもいずれはEVへと再び回帰すると見ている。なぜなら、それが技術的にも社会インフラ的にも“合理的”だからである。
参考:
2013年7月8日月曜日
スイスの太陽電池飛行機「ソーラー・インパルス」が米大陸横断も成功させた様だね。
メーカー各社は現在、“FCV”の開発に注力している様だが、“FCV”をあらゆる方面で合理化して行けば、最終的には“EV”に回帰すると思っている。
水素燃料電池は素晴らしい技術だが、生産コストの高さや保守性を考慮すれば然程(さほど)合理的だとは思えない。コストや保守性を突き詰めていけば、水素燃料電池での内部エネルギー生産をアウトソーシング化するという方向へと進んで行くだろう。
FCVから水素燃料電池のエネルギー生産システムを外すと何になるか。其れは結局“EV”なのである。俺が“EVに回帰する”と言っているのは、正にそういう意味である。無論、水素燃料電池技術が無くなるというわけではなく、ビークルの外部で生き続けると思うよ。
今後FCVが主流になれば、EVを牽引するテスラやリチウムイオンバッテリーのパナソニックがどうしても低迷するのではないかと思われがちだが、おそらく彼らは、FCVとEVの両者に不可欠な二次電池(リチウムイオンバッテリー)の生産・供給で独占状態を作り出し、FCV時代も巧く乗り切るのではないかと見ている。来たるべき“ポストFCV時代”、すなわち“EV改”時代への繋ぎとして、地道に技術を蓄積し、生産・販売網をも構築して行くだろう。テスラの電気(バッテリー)スタンド事業もかなり気になるところである。
一方、リチウムイオンバッテリーのシェア世界一の座を2012年にパナソニックから奪った韓国サムスンだが、
参考:
2013年5月5日日曜日
スイスの太陽電池飛行機「ソーラー・インパルス」が今度は米国横断に挑戦。ソーラー技術を影で支えるリチウムイオン電池技術。
今後は、韓国の朴槿恵政権の失政続きと為替闇介入が困難となったことで予想されるウォン高により、韓国サムスンの天下(というか韓国経済そのもの)も“三日天下”で終わるのではないかと思われる。
参考:
2014年5月15日木曜日
第二のリーマン・ショックを期待する韓国。
2014年5月11日日曜日
韓流ブームの終焉は韓国の終焉を表す。
これはパナソニックにとってまさに絶好のチャンスとなるだろう。ここのところ同社は、アジア激変の予兆に巧く立ち回っているように見える。
参考:
2014年5月22日木曜日
チャイナ・リスク:退路を確保するパナソニック。
話を戻すが、以上の理由から、水素社会においてもリチウムイオンバッテリーの需要が伸びることはあっても、需要が無くなるということは当分無いだろう。しかも、今回のギガファクトリーが本格的に稼働してリチウムイオンバッテリーの更なる大量生産が可能となれば(そこにウォン高が追い風となって韓国メーカーを駆逐できれば尚の事)、米テスラとパナソニックはリチウムイオンバッテリーの独占状態を作り出すことができるだろう。それはすなわち、彼らが価格決定権を手にすることができるということでもある。
0 件のコメント:
コメントを投稿