恐怖の体験 子どもに受け継がれる
NHK 12月9日 6時5分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20131209/t10013674771000.html
身の危険を感じるなどの体験は遺伝子に変化を引き起こし、次の世代に受け継がれることがあるという研究報告をアメリカの研究チームが発表しました。
これらのマウスを調べたところ、精子の遺伝子に変化が起きていたということで、研究グループでは、特定の体験は遺伝子の変化を引き起こし、生殖細胞などを通じて次の世代に受け継がれるとしています。
オスの役割がメスを守ることにあるとすれば、この実験結果にも納得が行く。オスは自らの危険な体験によって、子孫にその危険性を伝える役割があるのだろう。
脅威というのは、経験してみなければそれが危険であるとはなかなか認識できないわけだが、かと言って何度も経験すると死亡(断種)の危険性が高まるわけである。だから、このような仕組みは、危険な経験を最小限に抑えるために備わっていると考えられそうである。ただ、それが何故オスの遺伝子にだけ(?)備わっているのかは気になるところではあるが。
ところで、この遺伝子の仕組みは、脅威を子孫に伝達するだけでなく、食料難の際にも種を絶やさないための役割を果たしているのではないかと個人的には考えている。
下のLiveScienceの記事は、マウスだけでなく人間社会の実例も示すなど、上のNHK記事よりもより具体的である。
Fearful Experiences Passed On In Mouse Families - LiveScience
By Tanya Lewis, Staff Writer | December 05, 2013 12:01pm ET
http://www.livescience.com/41717-mice-inherit-fear-scents-genes.html
The children of parents who lived through the Dutch famine of 1944 had low birth weights and suffered health problems throughout their lives, and their own children were smaller and plagued by poor health as well, studies have shown. Now, new research in mice reveals how experience can be passed down through generations due to changes in DNA.
Some epigenetic mechanisms have been documented in humans, in fact. For example, other researchers have shown that babies who were in their mothers' wombs during the 9/11 terrorist attacks had lower levels of the hormone cortisol, a hallmark of Post-Traumatic Stress Disorder (PTSD).
この研究報告により、巨大だった爬虫類(恐竜)が体を矮小化させていったことの説明にもなるのではないだろうか。食料難の状況下では、少量の食料(エネルギー)でも効率よく動ける生物が優先的に自らの遺伝子を残すことができたと考えられるが、遺伝子自体にも体をコンパクト化する仕組みが備わっているということなのだろう。ただしそれは同時に、体調不良も伴うという“諸刃の剣”でもあるようだが。
恐怖体験で動物(人間も含む)は進化(というか変化)する。これは動物(人間を含む)本人達だけでなく、彼らを管理する者達にも悪用される仕組みとも謂える。なぜなら、与えられた“正しくない恐怖”により、遺伝子レベルで子々孫々まで調教される虞(おそれ)もあるからだ。ここでいう“正しくない恐怖”というのは、宗教などによって捏造された恐怖、バーチャルな恐怖のことである。習慣化された恐怖で遺伝子レベルで調教された人間とその子孫は、現実的で合理的な活動を自ら放棄するようになる虞がある。民衆から搾取することで肥え太る連中にとっては何と都合の良いことだろう。
そんな下らない恐怖(幻想)に遺伝子を誤誘導させている暇があったら、明日の食料の心配でもする方が本当は子孫繁栄のためにはなっているのだろう。
エピジェネティック変異の遺伝メカニズムがちょっとだけ?明らかに(前編)
サイエンスあれこれ 2011年08月01日 08:42
http://blog.livedoor.jp/science_q/archives/1520844.html
高カロリー食によって人為的に生活習慣病を患わせた父親ラットから生まれた娘ラットは、生まれてからずっと通常食で育てられたにも関わらず、統計的に有意な数がメタボ予備軍になっていたというのです。糖尿病関連遺伝子近傍にエピジェネティック変異が見つかったことから、高カロリー食によってメタボになった父親ラットのすい臓細胞に生じた後天的なエピジェネティック変異が、娘ラットに遺伝した可能性が示唆されたのです。
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