東電、金融機関に一般担保の解除を要請=関係筋
ロイター 2013年 12月 11日 15:26 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE9BA04W20131211
[東京 11日 ロイター] -東京電力(9501.T: 株価, ニュース, レポート)と政府の原子力損害賠償機構が取引金融機関に対して、来年1月以降、新たに借り換えを迎える融資や追加融資について、一般担保を解除して実行するように要請していることが分かった。
福島第1原発事故の処理に国費が投入されるなかで金融機関も相応の負担をすべきとの国会の議論に配慮したかたちだ。複数の関係筋が11日、明らかにした。
一般担保を付ければ東電は融資を受けられるのだから、それで良いのではないかと思うかもしれないが、政府が本当に懸念しているのは恐らく、東電が持ち株会社に移行した時の“担保割れ”ではないかと思われる。
焦点:東電の持ち株会社化、一般担保付債券が「空洞化」の恐れ
ロイター2013年 11月 19日 21:20 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTJE9AI00520131119
[東京 19日 ロイター] -東京電力(9501.T: 株価, ニュース, レポート)や原子力損害賠償機構が計画している同社の持ち株会社化に対して、金融機関から懸念の声が出ている。
持ち株会社に移行し、その傘下の事業会社に資産が移転することになれば、持ち株会社自体の資産価値が低下し、同社が発行している社債や、銀行貸出から振り替えられている私募債に設定されている「一般担保」が、空洞化する恐れがあるためだ。
東電本体が持ち株会社へ移行して資産が傘下の事業会社へと移転されると、それらの資産は東電本体の担保では無くなるため、上記の通り、債券が“空洞化”してしまう虞れがある。これは、東電にとっても困ることだが、同時に、東電へ融資を実行した銀行の経営状況にも急激に悪影響を与えることとなるだろう。
このような最悪の事態を回避すべく、政府は今後、東電への無担保融資を実行するよう銀行団に圧力を掛けると同時に、それに応じた銀行に対しては何らかの見返りを与えるのではないかと見ている。それは国による債務保証かもしれないし、会計上のルール変更のような間接的なものかもしれない。
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