混合診療「容認」に待った…厚労省、安全性掲げ規制改革会議に抵抗
2014.3.31 05:30
http://sankei.jp.msn.com/life/news/140331/trd14033102270002-n1.htm
政府の規制改革会議は、現在は原則禁止となっている「混合診療」を容認することを、6月にまとめる答申に盛り込む方針だ。これに対し、厚生労働省は「安全性」を理由に抵抗している。混合診療の容認は規制改革の目玉に挙げられており、調整は難航しそうだ。
しかし、田村憲久厚労相は28日の記者会見で「安全性は何としても担保しなければならない。患者と医師がOKしたからといって、なかなか難しいのではないか」と強く反発した。日本医師会も「保険外診療だけでなく保険診療に対する信頼性が損なわれかねない」と慎重姿勢だ。
皆保険制度で美味しい思いをしているのは、実は国民ではなく、病院や厚労省の役人、そして生活保護者などのタックスイーターたちである。
彼らの“ゆとり”を支えるために、国民は高額の健康保険料(税)を強制的に徴収されているといっても過言ではない。もし今何もしなければ、国民の支払う健康保険料は今後も激増していくだろう。今まさに団塊世代が大量にリタイアし、年金生活に入りつつあるという状況から考えても、容易に想像できることである。
「混合診療を解禁すると国民皆保険制度が崩壊する」という主張を反対派からよく耳にするが、今のままだといずれにしても加速する少子高齢化社会に耐えられず、皆保険制度は自然に自壊してくだろう。増えすぎたタックスイーターの重みに耐え切れなくなって崩壊した“ソ連”を見てもわかるとおり、このような社会主義政策に持続性を持たせることは不可能なのである。
しかも、先進国の中で日本だけが“混合診療の禁止”を継続できるとも思えないわけである。この制度の抱える“矛盾”は、結局は健康な国民に押し付けられ、国民生活と経済を圧迫し、経済成長の足かせとなることは目に見えているからである。
参考:
混合診療 - Wikipedia
OECD報告書
2009年のOECD対日審査では、この制度は日本独自のものであり英国でのかつての同様制度は現在撤廃されていると報告し、また改革案には厚生労働省と日本医師会が主に平等位の面から強く反発していると記載されている。OECDは「患者ニーズの多様化と医療技術の進化を考慮し、保険非適用診療における混合診療の範囲を拡大する必要があり、それにより先進的な治療および医薬品へアクセス可能となり、医療の質が向上する」と勧告している。
利権団体のプロパガンダによりネット上では反対意見ばかりが目立つが、「混合診療の解禁」には、患者の選択肢を増やすという、最高のメリットがあることを忘れてはならない。
当然、TPPを見据えて市場参入を目論む医薬品メーカーや保険会社の思惑も入り込むだろうが、それは国民の生活にとっては決して悪いことではない。選択肢が増えるということは、国民が支払う費用の抑制にも繋がるからだ。もちろん、そこには完全な自由化が大前提となるが。
にも拘らず、それを恰も悪いことであるかのように吹聴しているのは、血税で飯を食う特権階級やその関係者ぐらいなものである。そういえば、医師会がJAと連携して“TPP反対キャンペーン”を張っていたのは記憶に新しい。
参考:
2013年8月26日月曜日
TPP反対派が理解しておくべき「補助金」の話。
「混合診療の解禁」は、日本経済全体で見てもメリットの方が大きい。俯瞰視点で見れば、利権に胡座をかいてきた医師会に流れていた無駄な血税が節約される一方で、医薬品メーカーや保険会社の雇用を生み出すことに繋がるからである。サービスが増えれば選択肢も増え、ひいては国民生活の改善にも貢献するだろう。完全な自由競争の下では、消費者に選ばれたサービスだけが生き残ることができるわけで、消費者を蔑ろにするサービスは自然消滅してくれるのである。大事なことなので何度も言うが、これは“完全な自由競争”が担保されていることが大前提である。もしここで利権団体の逃げ場を作ってしまうと自由競争は歪められ、消費者にデメリットを齎すだろう。
いずれにしても、血税に胡座をかいて本分を忘れてしまった利権団体(医師会やJA)を何時までも支えられるほど、今の日本の納税者にはもはや余裕などないのである。まぁ、納税者の余裕を奪ってしまった張本人は、皮肉にも、そのような利権団体自身だったわけだが。
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