2013年11月26日火曜日

中国のADIZ設定と東シナ海ガス田問題。

https://surouninja.blogspot.com/2013/11/east-china-sea-gas-field-problem-and-adiz-of-china.html
中国が急遽設定した防空識別圏(ADIZ)には、どうやら東シナ海における中国のガス田開発を既成事実化する狙いもありそうである。


というのも、中国は今回、尖閣諸島を含む沖縄トラフまでをADIZとして設定しているわけだが、仮に沖縄トラフを中国の領海として既成事実化させてしまえば、東シナ海の日本海域側に埋蔵されているガス田までもが丸ごと中国に奪われる虞れが在るからである。

中国は今回のADIZ設定で東シナ海ガス田問題を強引に決着させようとしているのだろう。

東シナ海ガス田問題 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E3%82%B7%E3%83%8A%E6%B5%B7%E3%82%AC%E3%82%B9%E7%94%B0%E5%95%8F%E9%A1%8C

東シナ海ガス田問題(ひがしシナかいガスでんもんだい)は、東シナ海での日本国と中華人民共和国(中国)のガス田開発に関わる問題である。

問題となっている海域には、中国側の調査で春暁(日本名:白樺)、断橋(日本名:楠)、天外天(日本名:樫)、平湖、冷泉(日本名:桔梗)、龍井(日本名:翌檜)の6ガス田が確認されているが、春暁(白樺)、断橋(楠)においてはその埋蔵地域が日中中間線の日本側海域に掛かっているため両国間の問題になっているほか、日本政府は天外天(樫)、龍井(翌檜)についても資源が中間線を越えて広がっている可能性を指摘している。

日本は経済産業省が中国に対抗し民間開発業者への試掘権付与手続きを行うなどしているが、この問題における出遅れや対応の遅さが指摘されている。




天然ガス確保を目的にした資源外交を加速させている習近平国家主席は、自前のガス田を喉から手が出るほど欲している筈である。(参考:トルクメニスタンからの天然ガス・パイプラインの確保に急ぐ中国・習近平国家主席。2013年9月5日木曜日)


イラン、中国に2兆円余りの「石油代未払い」を指摘―中国メディア
Record China 配信日時:2013年11月2日 20時10分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=78598

2013年11月1日、環球時報によると、イラン紙テヘラン・タイムズは中国がイランに220億ドル(約2兆1500億円)の石油・天然ガス代が未払いになっていると報じた。

統計によると、中国はすでに米国を抜いて世界最大の石油輸入国になった。2013年1~9月、中国は1600万トンの石油をイランから輸入し、その額は123億ドル(約1兆2000億円)に上っている。しかし、米国のイランに対する経済制裁により、買い手は現金で石油代を支払うことができず、イランは相手国の商品を購入して輸入する措置を取っている。


日本 防空識別圏に関する中国の要求を無視する意向
ロシアの声 26.11.2013, 09:53
http://japanese.ruvr.ru/2013_11_26/124988473/

中国国防省が東シナ海に設置した防空識別圏を通過する航空機は、中国側の主張では、事前に飛行計画を提出しなければならないが、日本は中国の要求を無視する意向だ。菅官房長官は、26日そうした立場を明らかにした。

中国当局に飛行計画提出=台湾線など―全日空・日航
時事通信 11月25日(月)19時47分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131125-00000143-jij-bus_all

 全日本空輸と日本航空は25日、中国が沖縄県・尖閣諸島を含む東シナ海で新たに設定した防空識別圏を通過する台湾行きなどの航空機について、中国当局に飛行計画の提出を始めたことを明らかにした。日本政府は今回の防空識別圏設定を認めていないが、両社は「提出しないと緊急発進(スクランブル)を受けかねない」(日航)として、中国側の要請に従うことを決めた。 

とは言え、安倍政権がどんなに強気な姿勢を見せても、やはり乗客の生命を預かる民間航空会社は安全確保を最優先するのが当然である。つまり、中国の悪巧みは見事に作戦成功といったところであろう。

東シナ海ガス田問題 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E3%82%B7%E3%83%8A%E6%B5%B7%E3%82%AC%E3%82%B9%E7%94%B0%E5%95%8F%E9%A1%8C

主張する海域の違い

問題となっているガス田は、両国の排他的経済水域内にあり、日本はその権益の範囲を現在国際的に一般的な日中中間線とするのに対し、中国は1970年代頃までの国際法上の解釈に基づく大陸棚の先端沖縄トラフまでを主張している。

こうした排他的経済水域に関わる問題は、国連海洋法条約において「関係国の合意到達の努力」に委ねられているが、解決が見られない場合は調停を要請できる。それでも解決が見られない場合は各裁判所に要請する事ができる。当条約は平和的解決を要求しているが、条文には強制力がないため、関係国がこれに応じない場合調停や裁判所での解決ができない。日本・中国共に国連海洋法条約に批准しており、日本は国際司法裁判所や国際海洋法裁判所に付託する事を中国に要請しているが、中国はこれに応じていない。

国連中心主義を唱えつつも、シリア問題などの重要な国連安保理決議では拒否権を濫用し、都合の悪いことになると国連も関与する国際機関での解決を無視する中国共産党政権。

国連という組織は最早、中露が常任理事国としての権力を乱用するための道具の一つと化してしまっているのである。これでは米国の同盟国が国連という組織に失望するのも当然であろう。(国連:サウジアラビアが次期非常任理事国を辞退。2013年10月19日土曜日)

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