ロシア首相、外国企業向け投資環境改善が必要
22 4月 2014, 17:52
http://japanese.ruvr.ru/news/2014_04_22/271528393/
ロシアは外交企業に最大限快適なビジネス環境を提供する。22日、ロシアのメドヴェージェフ首相が議会で述べた。
「ロシアを信頼し、ロシア国内で活動する外国企業に、ロシアは彼らに最大限快適なビジネス環境を提供する用意があると感じてもらえるように、ロシアは最善を尽くさねばならない」と首相。
首相はまた、現在の状況のもとでは、ビジネス環境の改善は根本的なものでなければならない。そのためには法制を組織的に修正することが必要であると首相。より正確には、過剰な行政的負荷の軽減を進めねばならないという。
同首相の主張は的を射ており、世界の潮流をよく見ている発言と謂えよう。先進国への資金還流により、世界(というか新興国)の資金は今、米国を中心とした先進諸国に向かっているのである。
参考:
2014年4月17日木曜日
オフショア多国籍企業:国家による囲い込み合戦がスタート。
もちろん、同首相の発言の背景には、ウクライナ問題を受けてロシアの外国企業が海外流出し、それによりルーブル安(インフレ)が急激に高まっていることがあることは言うまでもない。この状況を放置しておけば、ロシア国内のインフレは更に加速し、ロシア国民の不満が間違いなくプーチン政権へと向かうだろう。
参考:
制裁で物価上昇 ロシア首相「国民の生活最優先に」
4月23日 5時58分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140423/t10013953751000.html
ロシアのメドベージェフ首相はウクライナ情勢を巡る欧米による制裁の影響で食料品などの物価の上昇が続くなか、「国民の生活を守ることを最優先に取り組む」と述べ、国民の不満を抑えるため物価の安定に努める考えを強調しました。
ロシアではウクライナ情勢を巡る欧米各国による制裁を受けて、国外に資金が流出したことなどから通貨ルーブルが下落し、輸入に依存する食料品を中心に物価の上昇が続いています。
物価の上昇がさらに続けば批判が高まる恐れもあり、今回のメドベージェフ首相の発言は、国民の不満を抑えるねらいがあったものとみられます。
だが、このような状況にありつつも、最近ロシアは北方領土への軍事施設新設を発表するなど、日本への挑発行為とも取れるような行動をしている。ロシアがどこまで日露関係を修復するつもりがあるのかは、正直なところかなり疑わしい。
参考:
ロシア:択捉島と国後島で軍備増強 軍幹部が発表
毎日新聞 2014年04月19日 21時21分
http://mainichi.jp/select/news/20140420k0000m030057000c.html
ロシア軍・東部軍管区のスロビキン陸軍大将は18日、北方領土の択捉島と国後島で2016年までに150以上の軍事施設を新設し、戦車など軍備増強も進めると発表した。
11年に政府が承認した、北方領土を含む千島列島の駐留軍の再編成計画に基づく措置。ロシア通信によると、2島には軍関係者向けの住宅や文化・娯楽・スポーツ施設も建設される。
確かにロシア経済は企業にとって“新興国的な魅力”があることは間違いないが、残念ながら、このようなロシア政府の態度は、外国企業にとっての魅力よりも不信感の方を増加させ、ロシアへの投資を躊躇させる結果となるだろう。
ロシア政府は“巧い駆け引き”をしているつもりなのかも知れないが、これでは、ロシアの期待する日本からの投資も確実に控えめにならざるを得ないだろうし、ロシアにとっての悪夢である、日米同盟の深化も更に進むだけであろう。
ここで日本に相当大きなインセンティブを与えないことには、日露関係は泣かず飛ばずの関係のままで終わりそうな悪寒である。
参考:
2014年2月19日水曜日
北方領土:ロシアからのインセンティブが問題解決の鍵。
日露関係を進展させられるタイムリミットは、長くても今年11月までと見ている。というのも、親中・親ロのオバマ米民主党政権が実質的に主導権を維持できるのは(まぁ既に米議会はねじれているが)、今年11月の米中間選挙までだと考えるからである。
関連:
2014年4月10日木曜日
北方領土:プーチン政権の本音。
2014年3月19日水曜日
ウクライナ情勢:中露とG7の対立へシフト。
2014年3月1日土曜日
北方領土:二島返還論は「引き分け」では無い。
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