2014年6月6日金曜日

維新分裂:改憲のための仕掛けか。

https://surouninja.blogspot.com/2014/06/Devision-of-Japan-Restoration-Party-may-be-the-majority-work-for-the-constitutional-amendment.html?m=0
日本維新の会橋下徹共同代表は、石原慎太郎共同代表の唱えていた「自主憲法制定」について、見送る構えを見せているとのことである。

橋下氏、民主全体とは合流困難 野党再編で

共同通信社 2014年6月6日(金)12時26分配信
http://news.nicovideo.jp/watch/nw1098816

日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長は6日、野党再編をめぐり、民主党全体との合流は困難との認識を示した。「党全部という訳にはいかない。海江田万里代表とは公務員改革などの考え方が違う」と市役所で記者団に語った。
 分党後、橋下氏側のグループが合流を目指す結いの党との共通政策案に関し「『自主憲法制定』は消える。そうしないと民主党の一部やみんなの党と一緒になれない」と語った。

これは橋下共同代表が“野党再編”を優先していることの表れであろう。

だが、自民党が進める改憲への道がこれによって阻害されるということはおそらく無いだろう。むしろ、橋下派の動きは、改憲をより円滑に進めるための“仕掛け”であると見ている。

「自主憲法か改憲か、大きな違いない」 自民・船田氏

2014年5月31日23時12分
http://www.asahi.com/articles/ASG507F6FG50UTFK00B.html

■船田元・自民党憲法改正推進本部長

 (日本維新の会の分裂は憲法改正に)直接的な影響は考えられない。自主憲法なのか憲法改正なのか、私の解釈としてはそんなに大きな違いはない。現行憲法を自主的に改正することが自主憲法ともいえるし、程度の問題だと思う。ただ(維新の)石原慎太郎共同代表がおっしゃっている自主憲法とは、たぶん現憲法の破棄であり新憲法制定だと思うが、現実の問題としてはまず不可能だ。自主憲法かそうでないかの議論は、そんなに大きな意味を持つとは思わない。

衆院の改憲派(自主憲法派を含む)は356議席(自民・維新・みんなの議席数を合計)前後と、既に改憲に必要な320議席(衆議員の2/3)を軽く超えているが、一方の参院においては、自民・維新・みんなを足しても137議席と、必要な議席数である161議席(参議員の2/3)には届いていない。

そのため、憲法改正(のための国民投票を実施する)には、参議院において、最低でも+24議席を獲得する必要があるということである。参議院で24議席確保というとかなり困難な数字に思えるかも知れないが、これは強ち不可能ではない。なぜなら、民主党内にも前原グループなどの保守系勢力を中心に改憲派の参議員が20人ほど居るからだ。ここに左派の風見鶏をプラスαで取り込めれば何とかなる数字なのである。

参考:
安倍首相 民主党分裂で生まれる「前原新党」と連立の構想も

2013.06.14 14:45 記者 : NEWSポストセブン
http://getnews.jp/archives/360338

参院民主党には改憲に慎重な労組出身者が多いとはいえ、野田グループ、前原グループ、旧羽田グループなどの参院議員には改憲に前向きな保守派が約20人いる。

そう考えると、分裂後の橋下派の役割は、民主党の改憲派(前原グループ、野田グループなど)と風見鶏を巧く取り込んで、改憲に必要な参院の2/3議席を確保することなのではないかと思われる。石原と別れた理由もおそらくは、左派の風見鶏にも扉をオープンにするためであろう。保守色の強すぎる石原が居ては、彼らを取り込むことは難しかった筈である。

今後は、石原派が与党(公明党)に睨みを効かせ、橋下派が野党を統率するという“役割分担”が出来上がるのかも知れない。

ちなみに、連立与党の公明党は参院に20議席持っているものの、“似非平和主義”を掲げて中共に阿り続ける同党には、改憲議論においても期待するだけ無駄だろう。石原慎太郎が「公明党は必ず安倍首相の足手まといになる」と公言していたわけだが、今まさにその通りの状況になってしまっているのである。

参考:
2013年11月8日金曜日
公明党:集団的自衛権行使の憲法解釈見直しを妨害。

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