2014年6月25日水曜日

2015年に先進国への海外直接投資が途上国を逆転予測。

https://surouninja.blogspot.com/2014/06/UN-forecast-that-the-foreign-investment-to-developed-countries-over-developing-countries-by-2015.html?m=0
国連貿易開発会議(UNCTAD)によると、現在は先進国への海外直接投資の流入が続いており、来年(2015年)には投資シェアで発展途上国を逆転するとの見通しを示したとのことである。

今年の海外直接投資11.5%増=先進国向け回復―国連予測

時事通信社 2014年6月25日(水)2時02分配信
http://news.nicovideo.jp/watch/nw1124100

 【ジュネーブ時事】国連貿易開発会議(UNCTAD)は24日、2014年の世界の海外直接投資額(流入ベース)が前年比11.5%増の約1兆6180億ドルと、2年連続で前年を上回るとの予測を発表した。景気が回復する日米欧など先進国への流入が続き、投資額全体に占めるシェアは15年には先進国が開発途上国を逆転する見通し。
 一方で、米国などでの金融緩和縮小に伴い、途上国への投資は14年に同0.2%減とマイナスに落ち込み、16年まで伸び悩むと予想。投資額全体に占める割合は15年には約44%に低下し、先進国が約50%と逆転する見通し。

以前から当ブログでは、この流れを、“先進国への資金還流”と表現している。

参考:
2014年1月31日金曜日
資金還流:新興国の株式と債券から資金流出が継続中。
2013年12月10日火曜日
ゴールドマン・サックス:米英への資金還流を認める。
2013年8月3日土曜日
「新興国から先進国への資金還流」という世界的潮流が数字に顕れ始めた様だね。
2013年6月20日木曜日
バーナンキFRB議長が資産買い入れの年内縮小を示唆。強いドルを志向し始めたFRB。

このような巨大な潮流は、そう簡単には方向転換しないものと見ている。これまで先進国からの投資で食ってきた発展途上国(新興国)の多くは、政治経済の大胆な構造改革なしには現状維持すら難しくなるだろう。

自国の通貨安を利用した、安価な労働力と製品を売るだけの構造は、今後は持続不可能になるということである。

新興国に残された選択肢は、(1)製品のクオリティを高めるか、(2)消費者の国になる(これまで貯め込んできた外貨を食い潰す)か、のどちらかしかないわけだが、(1)の選択肢で先進国に勝つのはかなり困難なので、まぁ普通に考えれば当分の間は、(2)の選択肢を選ぶしかないだろう、特に中国や韓国は。

これらの国には、為替操作で通貨安誘導という選択肢もないわけではないが、米国から警告され始めた今となっては、それを派手に実行することは流石に難しいだろう。

参考:
2014年5月15日木曜日
第二のリーマン・ショックを期待する韓国。
2013年10月15日火曜日
人民元改革:為替操作で自壊する中国経済。

これまで「中国を為替操作国認定すべき」という米共和党からの要求を散々無視し続けてきたオバマ“親中共”政権だが、おそらくそれも、上下両院を米共和党が制するであろう、今年11月の米中間選挙までだろう。

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