外国人労働者受け入れ拡大か その背景と問題は?
THE PAGE 1月30日(木)21時0分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140130-00000013-wordleaf-bus_all
政府は2020年の東京オリンピック開催に伴い、建設業を中心に外国人労働者の受け入れ拡大について検討を開始しました。1月24日には関係閣僚会議を開き、来年春をめどに、時限的な受入拡大措置を実施することを確認しました。
建設業に従事する労働者の数は現在約510万人となっており、ピーク時の1997年と比較すると約25%、数にして170万人ほど減少しています。しかし、震災復興特需で建設案件が増大したことに加えて、安倍政権が発足してから大型の公共事業が相次いだことで、建設労働者不足が深刻になっています。
今、日本の建設現場で働く労働者の多くは、団塊世代の人々である。中でも、冬場に仕事の少ない北日本の農家などで構成される出稼ぎ労働者たちは、高度経済成長期から今なお貴重な労働力バッファとして重宝されている。田舎と都会を行ったり来たりするのが面倒になってそのまま都会に住み着いてしまった人々も多い。高度経済成長期やバブルの頃の派手な生活が今も忘れられない彼等は、どんなに危険でキツい仕事でも引き受けてくれる、とても貴重な存在なのである。
だが、そんな彼等もいよいよ年金暮らしに入り始めており、このままだと日本の建設現場での労働力が急減することになる。
ところで少し話は逸れるが、何故この世代は余り子供をもうけなかったのか。彼らが普通に子供をもうけていれば、今のような極端な少子高齢化は発生しなかったわけだが、その原因は彼等のライフスタイルを見れば容易に想像が付く。今まで文字通り「時間をカネに変えてきた」彼等は、雇われ仕事のストレスを堕落的な消費やギャンブルなどに浪費する傾向が強い。それが原因で家庭が崩壊していたり、そもそも家庭を築くことができなかった人が多く、それが今、少子高齢化という形で日本社会に表れているのである。また、専業農家や自営業者ならまだしも、多くの労働者にとっては、労働と子育てを両立するのは至難の業である。労働者は、仮令(たとえ)満足なカネを手に入れたところで、時間までは手に入れることができない。時間をカネに変えているだけなのだから当然なのだが、それでは家庭を顧みることも困難だからである。これは出稼ぎ労働者だけに限ったことではなく、都市部で働く労働者全体に言えることである。
俯瞰すれば、人々は、物質的に豊かになる(モノが行き渡る)と子供をもうけなくなる、ということなのかも知れない。まぁ、子供をもうけないからこそモノが行き渡る、とも謂えそうだが。どちらにしても、団塊世代のように纏まった世代が総じて“金銭的に”豊かになってしまうと、その子供達の世代人口は減るということなのだろう。このようにして、今の労働力不足は起きるべくして起きているものと思われる。
さて、このような状況によって日本の建設現場では今、極端に労働者の需給が逼迫している。この労働者不足は、“公共工事の入札不調”という形で実際に目に見えて表れてきている。
この労働力不足を十分に補うためには、年金暮らしに突入する団塊世代をもう一度働かせるか、さもなくば外国人労働者を雇い入れるしか方法は無いだろう。まぁ現実的に見れば、体力面で考えても、後者の選択肢が“短期的には”合理的なのは言うまでもない。
ただ、外国人労働者を受け入れるときに懸念されるのは、来日した彼等がそのまま不法滞在者になってしまうことである。それは、治安上の問題のみならず、日本の将来の社会保障負担を更に増加させてしまう原因となるからである。東京五輪の建設特需は一時的なものなのだから、必要がなくなれば母国に帰ってもらう必要がある。外国人を労働力のバッファとして活用する以上は、政府は彼等をしっかり管理しておかなければならないだろう。
ちなみに、中国で2010年から施行された「国防動員法」は、日本国内の中国系労働者をテロリスト化させる可能性の高い、非常な危険な法律であることを認識しておく必要があろう。外国人労働者の中には必ず一定数の不穏分子が現れることも想定しておかねばなるまい。
日本が今後外国人労働者を受け入れるのなら、シンガポールのように外国人労働者数に応じて仲介業者に預託金を積ませるといった制度を最低でも設けておく必要はあるだろう。
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