2014年9月17日水曜日

原油減産という麻薬で自滅するOPEC

https://surouninja.blogspot.com/2014/09/OPEC-to-be-self-defeating-by-oil-production-cuts.html?m=0
シェールガス革命原油需要が減退する中、OPEC原油減産を示唆したようである。

http://news.nicovideo.jp/watch/nw1236829
NY原油、大幅続伸=OPEC減産の思惑で
時事通信社 時事通信社:ニュース一覧 2014年9月17日(水)5時31分配信
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 【ニューヨーク時事】16日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、石油輸出国機構(OPEC)の減産への思惑などを背景に大幅続伸した。米国産標準油種WTI10月物は1バレル=94.88ドルと、約2週間ぶりの高値で終了した。前日終値比では1.96ドル高。

この示唆により原油先物価格は一時的に反発しているが、このような反自由主義的なカルテルは自らの首を締めることに等しく、長期的には持続不可能である。

OPECが生き残るために採るべき道はただ一つ。原油需要に胡座をかいて贅沢になってしまった自らを戒め、“本分“を全うすることに専念することである。その“本分”とは言うまでもないが、原油を増産することである。

これは日本の米農家なんかにも言えることだが、価格統制システムに胡座をかいた生産者が自助努力を怠り、身の丈に合わない生活を始めれば、そのシステムは必ず崩壊に向かうのである。生産者が本当にやるべきことは、“如何に供給を絞るか”などではなく、“如何に生産を効率化して利益を生み出すか”を考えることである。

世界最大の原油輸出国でOPEC加盟国でもあるサウジアラビアでさえも、OPECに対する一定以上の危機感を持っているようだ。それは、サウジアラビアが自由主義陣営の一国として、世界のエネルギー事情の現実を直視しているからだと思われる。

参考:
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NBRFFR6JIJUP01.html
サウジ石油相:原油価格下落でもOPEC会合開く必要はない

  9月11日(ブルームバーグ):世界最大の原油輸出国であるサウジアラビアのヌアイミ石油鉱物資源相は、石油輸出国機構(OPEC)が原油相場下落を抑制する方策を協議するため会合を開く必要はないとの見解を示した。

参考:
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPKBN0EQ19H20140615
サウジ、OPEC総会の年1回開催を提案
2014年 06月 16日 07:30 JST

[ロンドン 13日 ロイター] - サウジアラビアが石油輸出国機構(OPEC)総会の開催を年2回ではなく「1回にすべきだ」と提案したことが関係者の話で明らかになった。

参考:
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/37894
米国のシェール革命で割れるOPEC

2013.05.31(金) Financial Times

石油輸出国機構(OPEC)加盟国の石油相2人に米国のシェールオイル革命について意見を聞けば、恐らく正反対の答えが返ってくるだろう。

 サウジアラビアの石油相で、OPECの事実上のリーダーであるアリ・ヌアイミ氏は先月の講演で、あえてシェールオイルに言及して米国の生産拡大を歓迎した。

 だが、それから2週間も経たないうちに、ナイジェリアの石油相であるデザニ・アリソンマドゥエケ氏は、シェールオイル革命はOPECにとって「最も重大な脅威の1つ」だと述べた。

今後は米国産シェールガスの輸出が本格化して原油需要は更に減少するだけでなく、OPECの頭越しに石油メジャーが原油増産を開始し、OPECの存在感は完全に失われることになるのではないかと予想している。

参考:
http://www.jetro.go.jp/biznews/53d74b6325990
JX日鉱日石開発、テキサス州で原油増産事業を開始−石炭火力発電所の排ガスを活用− (米国)

2014年7月31日 ヒューストン事務所

 JX日鉱日石開発はNRGエナジーと合弁会社を設立し、石炭火力発電所の燃焼排ガスから二酸化炭素(CO2)を回収し、回収したCO2を油田へ圧入することにより原油の増産を図る。CO2回収プラントの設計・調達・建設は、米国三菱重工業と米国建設会社のコンソーシアムが請け負い、2016年第4四半期から商業運転が開始される予定だ。

参考:
http://jp.wsj.com/news/articles/SB10001424052970204091304580129173666388524
テキサス州からあふれる原油、値崩れへの懸念も
2014 年 9 月 2 日 16:52 JST

 米国で現在、ノースダコタ州からアラバマ州にいたるあちこちで新たな油田やガス田が操業していることは周知の事実だ。ただ、原油産出量では依然テキサス州の存在が大きいことはあまり知られていない。同州の原油生産は供給過剰を引き起こしかねない状況になっている。

OPEC加盟国にはアカいバイアスが掛かっており、既にロシアの対米経済攻撃ツールになっていても不思議ではない。米国がここに来てシェールガス革命を演出しエネルギー自給自足を開始したのも、実はそのようなリスクの高まりが在ったからかも知れない。

現在、“先進国への資金還流”と共に、狂乱的だった資源価格も多くの商品でかなり落ち着いてきている。その傾向は、原油以外の商品で特に顕著だ。(例えば粗糖なんかは2011年1月のピークから1/3近くまで下落している)

これまで需要減退を無視した人為的な原油高で先進国から富を収奪してきたロシアと取り巻きのアカい新興諸国だが、今後は歯車が逆回転し、これまで収奪してきた富を吐き出して逝くことになるだろう。其の兆候は、中国や韓国の最近の経済状況にも見事に表れている。

参考:
2014年9月16日火曜日
資源価格の下落と特亜経済の凋落。

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