そんなインドネシアで23日(2013年8月23日)、同国政府がルピア支援の緊急政策パッケージを公表したとのことである。
2013年 08月 24日 00:52 JST
インドネシア、輸入抑制・投資拡大に向けた政策を発表 - ロイター
[ジャカルタ 23日 ロイター] - インドネシア政府は23日、海外からの投資を促進し、輸入を抑制、通貨ルピアを支援する緊急政策パッケージを公表した。
新興国市場では今週、米緩和策縮小および世界の借り入れコスト上昇への懸念から、ブラジルやインドなどの通貨が大量の売りを浴びた。
インドネシアは、インフレの上昇に加え、石炭などの主要輸出製品の価格と需要の低下、海外からの資産運用投資や直接投資の鈍化など、複数のリスクに直面している。
インドネシア政府は輸入を抑制する一方で、何とか海外からの投資で米ドルを呼び込み、米国への資金流出(還流)に歯止めを掛けようと必死である。
だが残念ながら此の程度の対策では今の流れは止まらないだろう。
此れを食い止めるには、外資規制を徹底的に取り払うと同時に、金利を急激に上げて投資資金を呼び込む必要があろう。
ただ、先進諸国で資金洗浄対策が強化されており、今更タックスヘイブン的な政策で外貨集めをするのは対外的にも可成(かなり)難しいだろう。其れ処か、同国に米ドル資産を保有してる投資家は恐らく、近い将来米ドルが引き出せなくなることを予想し、せっせと海外送金に勤しんでいる最中だろうな。
仮に米ドルを国外から呼び込めたとしても、景気減速局面で金利を上げて投資を呼び込んだとなれば、陰りの見えるインドネシア経済に強烈な打撃を与えてしまうことは間違いないだろう。長期に渡り通貨安の恩恵にどっぷり浸かって来た“ツケ”は其れだけ重いということである。
何れにせよ、“新興国からの資金還流”という世界的な潮流に耐えるには、痛みを伴う大胆な経済政策が必要であることは言うまでも無い。
まぁ其れでも、インドネシアには豊富な天然ガスや地熱資源等が在るわけで、此れに関連した投資を外資から呼び込むのは其れなりに有効な手段の一つだろうな。
2013年8月21日水曜日
米国債金利(10年物)が2.83%に。米国への資金還流と通貨危機の前兆。
http://surouninja.blogspot.jp/2013/08/usd-flowing-back-from-emerging-countries.html
2013年8月15日木曜日
先進国への資金還流に藻掻くインド政府。
http://surouninja.blogspot.jp/2013/08/india-struggles-against-bad-inflation.html
処で、ブラジルやインドもそうだが、同じく通貨下落が目立つマレーシアやタイなんかも近々、何らかの緊急政策に出さざるを得なくなるのではないかな。
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