減反:見直し法案提出へ、補助金削減も…中小コメ農家淘汰 - 毎日新聞 2013年10月24日 02時30分
政府・自民党は23日、国が主導してコメの作付けを農家に割り当てて高価格を保つ生産調整(減反)と、農家への戸別所得補償制度(現・経営所得安定対策)をともに見直す関連法案を、来年の通常国会に提出する方向で調整に入った。戸別所得補償で始まった主食用コメの補助金の減額や、減反への政府の関与を弱めて農家の生産の自由度を高めることが柱となる。
環太平洋パートナーシップ協定(TPP)交渉などで農業の国際化が叫ばれる中、国策で保護されてきた中小農家の淘汰(とうた)を促す一方、大規模農家の増産に道を開き、低価格化と農地集約で競争力を高める狙い。実現すれば、農政の軸となってきたコメで「保護から競争」へ転換する抜本改革となる。
これを受けて、JAなどの利権団体からの猛反発が予想されるわけだが、我々はまず、これまでの農業保護政策が一体誰を守ってきたのかということを正しく理解する必要がある。
結論を先に言ってしまうと、国が今まで守り続けてきた物は、JAなどの農業利権団体と、それに飼われた農政族議員達である。
TPPや減反見直しで「日本の農業が壊滅する」などと喚く農家の殆どが、実は“なんちゃって農家”である。専業農家は全体の28%足らずで、それ以外は家庭菜園レベルの“自称農家”ばかりである。彼等は書類上だけ農家を名乗り、昼間は民間企業や役場で働く普通のサラリーマンである。(農家に関する統計 - 農林水産省) 彼等は先祖から相続した田んぼで片手間(または完全委託)栽培した米を身内に配っているだけで、農家らしいことは殆ど行っていない。このような連中をどうして血税で保護する必要があるのだろうか。
ちなみにこれらの兼業農家の平均世帯所得は年間500万円以上と云われており、民間人の平均所得を超えている。これは“年収”ではなく、“所得”の数字である。而(しか)も彼等は都会の住人と異なり、カネがなくても食料には絶対に困らない。
怪しげな規制で農業新規参入を妨害しつつ、“なんちゃって農家”の保護を盾に自らの既得権益だけを必死に守ってきたのが、JAであり、農政族議員達である。さらにJAは、受動的で経営に疎い田舎のボンクラ農家に対して無駄に経費のかかる農法を押し付けることで、補助金を含む収入を尽(ことごと)く吸い上げている。“なんちゃって農家”はそれでも困らない。何せお遊び程度の“農家ごっこ”なのだから。農家の倅がJA職員というのも、田舎ではお決まりのパターンである。
だが、このツケを払わされているのは言うまでもなく、世界一高いコメ代と税金を支払わされている日本の消費者である。
TPPと農業問題の本質:全国農家数のうち、農産物販売金額が年間50万円以下の農家数は全体の86% - ディベート教育
まず、米は778%という高関税率で守られているわけです。
その守っている米作り農家は、コメ農家の実態は兼業農家であり、その半数が1.0ha以下の耕作面積しかない兼業農家で、そのコメ作りによる収入は赤字ということになります。
一方、関税率がゼロから3%である野菜農家は、関税の保護が無ければ農業が壊滅すると言われているのに、返ってコメ農家の6倍程度の売上があり、かつ82%の国産率を維持しているわけです。
778%という高関税率で守っているはずのコメ作りが、大半の農家で赤字ということは、778%という高関税率で何を守っているのか疑問になります。
また、関税の保護が無ければ農業が壊滅すると言われているわけですが、全国農家数の86%が農産物販売金額が年間50万円以下であるのです。
農業が崩壊すると言われますが、何を守ろうとしているのか分からなくなってしまいます。
「TPPで日本の農業ガー」、「日本の食ガー」などとJAその他の利権団体の皆様が喚いているのは、決して国民のためなどではなく、彼等の利権を守りたいからに他ならないのである。
抑々(そもそも)日本の食を本当に守りたいなら、“減反政策”などという馬鹿げた政策は行わないはずである。米を作らない“なんちゃって米農家”を支援している時点で、日本の農業を守る心算など全くないのがバレバレである。事ある毎にマスコミが「若者のコメ離れ」などと垂れ流すわけだが、抑々(そもそも)米の価格が安ければ、若者達は米を買うはずである。若者達が「コメ離れ」していることにして、関連する補助金を政府からガメたいだけの話であろう。
「TPP反対」を叫ぶのは個人の自由である。だが、もし貴方が農業団体の中の人では無いのならば、それが本当に今の自分のためになるのかどうかを少し冷静に考えてみて欲しい。(TPP反対派が理解しておくべき「補助金」の話。2013年8月26日月曜日)
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