その計画には、これまで持ち株会社の「みずほフィナンシャルグループ」にしか置かれていなかった社外取締役を「みずほ銀行」にも設置することなどが盛り込まれているようである。
みずほ 会長辞任など社内処分を正式発表 - NHK 10月28日 17時54分
28日金融庁に提出した「業務改善計画」に盛り込んだ再発防止策としては、経営のチェック機能を高めるため、これまで持ち株会社にしかいなかった社外取締役をみずほ銀行にも配置し、新たに、最高裁判事などを務めた弁護士の甲斐中辰夫氏を来月1日付けで起用します。
また、反社会的勢力との取り引きを専門的にチェックする「反社取引排除委員会」を設置します。
さらに、今回問題となった提携ローンで暴力団員らへの融資を防ぐため、信販会社が融資の審査を行う際の反社会的勢力についてのデータベースを銀行が提供し、審査の精度を高めるとしています。
甲斐中辰夫 - Wikipedia
2011年 オリンパスの損失隠し問題、第三者委員会委員長
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2012年11月3日 秋の叙勲にて旭日大綬章
勲章はキーパーソンの行動に釘を刺すための枷であると考える。その傾向はノーベル平和賞にも見られる。(ノーベル平和賞がOPCWの公正な活動を阻害するか。 2013年10月13日日曜日)
甲斐中氏は今後、みずほ銀行の社外取締役としての仕事を十分に執行することが出来るだろうか。
上場企業に最低1人は「独立取締役」の導入を 同友会がルール化求める - 産経新聞 10月28日(月)17時24分配信
経済同友会は28日、社外取締役など企業からの独立性が高い「独立取締役」の設置を上場企業に義務づけるため、政府が政省令やガイドライン(指針)を策定してルールを明確化すべきだとした意見書をまとめた。
臨時国会で審議される会社法の改正法案には企業が独立取締役を強制的に選任することが見送られ、導入しない理由を説明すれば罰則なしで許されるほか、説明も定型的な内容で了承されることが盛り込まれているためだ。
会見した冨山和彦副代表幹事は、みずほ銀行の暴力団への融資問題など企業の不祥事に触れ「独立取締役の設置だけで根絶はできないが、企業統治を改革することは経済成長の実現にもつながる」と強調した。
東京証券取引所「コーポレート・ガバナンスの充実に向けた上場制度の整備について」に関するコメント - 経団連 2005年12月5日
「取締役及び監査役の独立性」のように、概念が曖昧で、現時点ではコンセンサスを得られていない項目が含まれている。このような項目は、東京証券取引所が、「独立取締役・監査役」を導入することが望ましいとの考え方の下、設置を推奨・誘導するかのように感じられる。
また、国際的に見ても、独立取締役の有効性が実証されているかは疑問である。
さらに、独立性について「実質的にみて、当該会社との間で客観性及び中立性が確保され、独立した判断を下すことができる」との定義についても、疑問である。
このように、議論が未成熟なまま、「独立」か否かについて、各社が主観的に判断・開示することになれば、むしろ、投資家の混乱を招くおそれや投資家をミスリードする可能性がある。まずは、実証分析を行った上で、開示の必要性の有無について検討すべきであり、一律に記載を強制するのは、時期尚早である。したがって、各社の自主的な判断に応じて、「社外の人材の活用」について、自由に記載できる仕組みとすべきである。
経団連の反発でオシャカになった社外取締役の義務化法案 - ビジネスジャーナル 2012.07.24
日本経団連は強かったということか。法務省の法制審議会(法務大臣の諮問機関)の会社法制部会が検討している会社法改正の要綱原案が、7月18日に提示され、社外取締役の義務化は見送られた。経営側の抵抗に遭い、法務省の事務方が腰砕けになったのだ。
社外取締役の選任義務化に反対する経団連のこの動きは、外部から経営について批判されたくないという本音がミエミエだった。日本の大企業は生え抜き社員が社内での競争に勝って出世していき、最終ゴールとして社長になるといった双六のような構造になっている。企業が株主のものであり、経営者は“雇われママ”であることを、どうしても忘れがちになる。自分たちの地位を守ることには熱心だが、株主は常に軽視されてきた。社外取締役の選任義務化に猛反発したのは、その心根が露骨に出ただけなのだ。
みずほ処分、社外取締役と監査役の責任 - FACTA 2013年10月28日
オリエント・コーポレーションとの提携ローンを通じた暴力団員への融資を放置していたみずほ銀行が、佐藤康博頭取(みずほフィナンシャル・グループ社長)ら役員の大量処分を決めるそうだ。各紙によれば常務以上の30人を超える役員が減給や更迭などの受けるという。しかしあまり報じられていない視点があるのではないか。社外取締役と監査役の責任である。
前述の元最高裁判事は持ち株会社に加えて、問題のみずほ銀行とみずほコーポレート銀行の監査役も兼任。もう一人の弁護士はみずほ銀行とみずほコーポレート銀行の社外監査役を兼任している。彼らがきちんと監査を行っていたのか、あるいは適切な監査を行いうるだけの情報を得られていたのか、その情報を社外取締役・監査役の間で共有できていたのかは検証されなければなるまい。
日本のサラリーマン経営者が出世するためには、墓場まで持っていかねばならない闇を背負う必要がある。(みずほ銀行:金融庁から業務改善命令。TPP締結前に反社勢力を大掃除か。2013年9月30日月曜日) 経団連の“雇われママ”たちが、社会取締役制の強化や独立取締役制導入に必死に反対する理由も恐らくそこにあるのだろう。
経団連がこの為体(ていたらく)であるから、その代表企業の一つであり、日本の闇を継承した銀行とも言える、「みずほフィナンシャルグループ」の体質改善に期待は禁物である。
多くの大企業にも見られるように、今の日本の企業・組織には、少数精鋭よりも、大多数のザコを人柱にする形態が多い。これは、日本社会の根底に今尚、全体主義が蔓延していることの証左でもあろう。
政治家、アイドルなどの“信者”になってしまうような依存心の強い人々というのは、結局のところ、一神教カルト信者と全く同じなのである。これらは、崇拝する対象物が違うだけで、方向性は全く同じである。この依存傾向は、日本国民に多く見られるように思える。今の日本社会の形は、そんな人々の無意識を反映したものなのだろう。カルトにとっては正に金儲け天国である。
みずほの経営体質も日本の人々の無意識が支えていると言っても過言ではあるまい。
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