今回の為替報告書では、これまで批判の的として常連だった中国よりもドイツに対する批判が目立ったようである。
米財務省為替報告が独の輸出依存を批判、「世界経済にデフレバイアス」 - ロイター 2013年 10月 31日 09:05 JST
[ワシントン 30日 ロイター] - 米財務省は30日、為替報告書を発表し、ドイツの輸出依存度の高さが欧州経済の安定を阻害し、世界経済に悪影響を及ぼしているとの認識を示した。
報告書は、ドイツなど輸出依存度の高いユーロ圏諸国に対し、国内経済の拡大にさらに注力して、欧州経済の安定度を高めるべきだと主張。「ドイツの内需の伸び悩みと輸出依存が(ユーロ圏経済の)リバランスを妨げている」とし、「この結果、ユーロ圏と世界経済にデフレバイアスが生じている」と指摘した。
先進国の中でドイツだけがアベノミクスに批判的であり、東京五輪にも反対、そして日本の国連常任理事国入りにも反対の立場を示しているわけだが、これは中国共産党の主張と完全に連動するわけである。つまり、ドイツと中共は裏で非公式な同盟を結んでいると考えてよいだろう。
ちなみに、福島第一原発事故直後、真っ先に怪しげな放射能拡散シミュレーションをご丁寧にネットに拡散してくれたのもドイツ気象庁(DWD)だったわけである。ドイツが一体何のために血税を使ってまで日本の放射能拡散シミュレーションを作ったのか。まぁそれは、日本国民を恐怖で煽り、日本の原子力技術の発展を妨害するためであろうことは容易に想像が付く。日本の原子力産業は、中国にとっての商売敵なだけでなく、安全保障面においても中国の脅威なのである。(日本に脱原発させ、同盟国への“事実上の核武装支援”も止めさせる最も簡単な方法とは。2013年8月1日木曜日)
さて、米財務省の為替報告書に戻ろう。
日本については、日本の経済政策で内需を拡大できるか注視していると指摘。日銀の積極的な金融緩和で円安が進行したことについては、日本は他国同様、通貨安を目標にしないことを公約しているとし、「そうしたコミットメントを維持することが重要だ」と指摘した。
日本については、現状ほぼニュートラルといった感じである。「アベノミクスの成功を祈る」といったところであろう。
中国については、同国が今年大量の外貨を購入しており、人民元が「大幅に過小評価」されていることが浮き彫りになったとしながらも、為替操作国の認定は見送った。
韓国については「特別な場合」を除き、為替介入を控えるべきだと主張。為替の特定の水準を目標にすべきではないとの認識を示した。
次に中韓についてだが、米財務省は毎度の如く中韓当局による為替操作を批判しているものの、結局今回も「為替操作国」認定は行わなかったようである。
どうやら米政府は、中韓に影響力を持つドイツを叩くことで間接的に中韓の為替操作を阻止しようと考えているようである。
今のところ順調に高値更新しているDAX指数が、今後何処まで持つかは要注目である。今のドイツ政治の混乱により、ドイツ経済も長期的には低迷するのではないか、と個人的には予想している。勿論、これはドイツだけの問題ではなく、EU全体に波及するものと考えている。
【関連リンク】
2013年10月5日土曜日
EU:政治混迷と社会主義勢力の台頭がナチスを再生産するか。
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2013年9月23日月曜日
ドイツ総選挙:大連立が経済を停滞させるか。
http://surouninja.blogspot.jp/2013/09/the-grand-coalition-is-clog-the-economy-of-germany.html
2013年8月20日火曜日
ドイツ財務省が「ビットコイン」に御墨付き。作られたビットコイン・ブームの裏に在る物。
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