2013年10月9日水曜日

米国債務上限問題というプロレスの狙い。

https://surouninja.blogspot.com/2013/10/the-performance-of-the-us-debt-crisis-prevents-the-currency-intervention-by-chinese-govt.html
米国債務上限問題の再燃で、オバマ大統領は、野党・共和党に対して一歩も引かない構えで、何が何でも債務上限を上げるよう求めているよが、実はオバマ大統領も2006年の上院議員時代には当時のブッシュ政権の債務上限引き上げに反対を表明していたようである。


「デフォルト・格下げ懸念の中の米国3年債入札」 - フィスコ 2013年10月8日(火)18時5分配信
オバマ米大統領には、財務省が額面1兆ドルのプラチナコインを発行し、米国連邦準備理事会(FRB)に預け入れて国庫を水増しするという案、合衆国憲法修正14条に基づいて大統領権限で債務上限を引き上げる案、が残されている。

オバマ米大統領は、2006年の上院議員時代に、ブッシュ政権の連邦政府債務上限の引き上げに反対を表明した。「アメリカの債務を増やすことは、国内的にも国際的にも我が国を弱体化させます。指導力とは、責任は私が取るということです。しかしながら、今日、ワシントンの議会では、私達の子供達、孫達に、重荷を負担させる悪しき選択を行おうとしています。アメリカは、債務問題を抱え、指導力の欠如を露呈しています。私は、アメリカの連邦政府債務上限の引き上げには、断固反対します」

米国議会が予算と債務上限をめぐるチキンレースを繰り返せる背景とは? - ニュースの教科書 2013年10月1日
米国の議会がこうした政治的駆け引きに終始しているのは、米国の財政状況について両党ともかなり楽観視しているからである。
米国では政府債務の上限が法律で決められており、議会の承認を得なければこれをオーバーすることができない。経済は毎年拡大しているので、何もしなくても政府の借金は自然に増えていく。このため、米国は現在の債務上限制度をスタートさせた1940年以降、90回以上も議会承認を行い債務上限を改定している。
ちなみに現在の法定上限は16.7兆ドルで、これは米国のGDPとほぼ同水準である。日本がGDPの2倍もの債務を抱えていることを考えると、米国にはまだまだ債務を増やす余裕がある。しかも米国はかつてない水準の財政再建を進めており、2020年には財政赤字のGDP比は現在の3分の1近くまで減少する予定だ。
米国の量的緩和策が終了するタイミングであることを考え合わせると、新興国市場にかなりの動揺を与えることになるだろう。

まぁ今の債務上限引き上げ問題も所詮は、政治的ポリシーなど皆無な国民向けのプロレス興行に過ぎないということである。

この対立の演出は少し長引くだろうが、最終的には与野党は債務上限引き上げに合意して平常運転に戻るだろう。ちなみに米財務省の試算した連邦債務上限到達予定日は2013年10月17日とのことなので、そこまで引っ張りそうな感じである。

では、このプロレスで不利益を被るのは一体誰なのか。

中国政府、米国にデフォルト回避を呼び掛け - WSJ 2013年 10月 08日 20:39 JST
 【北京】中国政府は米国に対し、米国債のデフォルト(債務不履行)を回避するために必要な措置をとるよう呼び掛けた。これは、米国の海外の最大債権者である中国からの政府機関の一部閉鎖をめぐる行き詰まりについての初の公式コメントだ。

2013年9月25日水曜日
米上院の超党派議員団がTPP参加国による為替操作禁止を要求。
http://surouninja.blogspot.jp/2013/09/prohibit-the-currency-operation-by-tpp-participants.html

米国通商関連情報 2013年5月14日 9:33:01
 TPP参加各国が為替操作に反対する条項を含む最終合意を採択すれば、中国はTPPには参加しないだろう。米国と日本の量的緩和策とは異なり、中国は米ドルの価値を押し上げ、人民元の対ドルでの価値を抑えておくために、米国債などの外債を人民元で購入している。中国は対ドルでの人民元の価値を低く抑えるという特定の目的のために、こうした行為を行っている。

つまり、このプロレスの真の狙いは、中国の為替操作を妨害することに在るのではないだろうか。というのも、米国が債務上限を上げる(つまり米国債を新規発行する)までは、中国は人民元での米国債購入という“為替介入”が制限されてしまうからである。

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