自らの失政を暈す(ぼかす)ためにせっせと反米を煽っているマドゥロ大統領だが、今度は、反政府勢力による攻撃計画に関与していたとして、米外交官3人の国外追放を命じた様である。マドゥロ大統領は今年3月にも、同国の不安定化を謀ったとして米大使館職員2人を追放したばかりである。
ベネズエラ大統領、米外交官3人の追放を発表 - CNN.co.jp 10月1日(火)9時35分配信
(CNN) ベネズエラのマドゥロ大統領は30日、首都カラカスに駐在する米外交官3人が反政府勢力の攻撃計画に関与していたとして、国外追放を命じたことを明らかにした。
同大統領は、代理公使らが同国の右派系野党勢力と接触し、資金を提供したり電力網などへの攻撃をけしかけたりしていたと主張する。
同国では今月、国民の約半数に影響を及ぼす大規模な停電が発生。マドゥロ大統領は野党勢力の仕業だと非難していた。
大統領は今年3月、チャベス前大統領の死去を発表する直前にも、同国の不安定化を図ったとして米大使館職員2人の追放を宣言した。これに対して米国も数日後、ベネズエラの外交官2人を追放した。
チャベス氏が生存? ネットに音声出回る ベネズエラ - CNN.co.jp 9月30日(月)11時15分配信
(CNN) 今年3月に死去したはずのベネズエラのチャベス前大統領が、自分は生きていると語ったとされる音声がインターネットで出回っている。同国のマドゥロ大統領は30日までに、この音声は右派系野党勢力が政権の不安定化をはかる目的でチャベス氏を装って流したものだと批判した。
マドゥロ大統領は就任後何度も、政権の不安定化をはかる動きや自分を暗殺しようとする動きがあると主張してきた。今回で11回目になる。
最近では自分に危害を加えようとする計画があることが分かったとして、国連総会出席のためのニューヨーク訪問を中止している。
ベネズエラ経済が混乱すればするほどマドゥロ政権は“反米イデオロギー”を先鋭化させるだろうと予想していたわけだが、矢張りその通りになってきたようである。
反米を掲げて社会主義政策を強行すればするほど、輸入品に依存しているベネズエラ国民経済は増々混乱するわけだが、にも拘わらずマドゥロ政権は国民の不満を逸らすために“反米”を更に加速させ、“負のスパイラル”を自ら作り上げてしまっている。
マドゥロ政権の今のタコ踊り状態を見ていると、ベネズエラの社会主義政権の終焉もそう遠くはなさそうである。
ローマ法王2人、来年4月に異例の「聖人」同時認定 - AFPBB 2013年10月01日 08:45
【10月1日 AFP】ローマ法王庁(バチカン)は9月30日、歴代法王のうちヨハネ・パウロ2世(John Paul II)(在位1978~2005年)とヨハネ23世(John XXIII)(同1958~63年)の2故人を、来年4月27日に「聖人」に認定することを明らかにした。
法王2人の同時聖人認定について識者らは、同教会に根強く存在する右派と左派の分断を緩和しようという狙いがあるとみている。米カトリック系週刊紙「ナショナル・カトリック・リポーター(National Catholic Reporter)」のジョン・アレン(John Allen)記者は、「一般に、ヨハネ23世は教会内の進歩派にとって英雄的存在。一方のヨハネ・パウロ2世は、特に保守派から強く信奉されている」と指摘している
上のニュースを見ると、現在グローバリスト勢力側に偏っているバチカンが必死にバランスを取ろうと奮闘しているのが分かる。今は未だ米英を敵に回す時ではないと考え直したのかも知れない。
バチカンの今後の動き次第でベネズエラの今後も決まってくるだろう。つまり、バチカンが“反米ごっこ”を止めた時がマドゥロ政権の最期だということである。その前に米英がベネズエラに対して行動を起こす可能性も無きにしもあらずだが。
【関連リンク】
2013年9月22日日曜日
ベネズエラ:トイレットペーパー不足から始まる社会主義国家の瓦解。
http://surouninja.blogspot.jp/2013/09/the-hyper-inflation-may-be-called-by-venezuelan-govt.html
恐らくベネズエラ政府は、今後も自らの失政を棚に上げて反米パフォーマンスで国民のガス抜きを続けるだろう。バチカンの傀儡国家として。
2013年9月9日月曜日
ベネズエラのカラカスで反米・反戦デモ。シリア情勢を受けて。
http://surouninja.blogspot.jp/2013/09/venezuela-trumpets-the-anti-anglo-ideology-to-defend-assad.html
2013年5月17日金曜日
生活必需品が不足しているベネズエラでトイレットペーパー5千万ロールの輸入を発表したとのことだが。
http://surouninja.blogspot.jp/2013/05/5.html
2013年4月15日月曜日
ベネズエラ大統領選でチャベス後継者のニコラス・マドゥロが僅差で勝利。得票率に仄見えるベネズエラ社会主義体制の脆弱化。
http://surouninja.blogspot.jp/2013/04/blog-post_15.html
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