米の国際的地位は低下、政府機関閉鎖で専門家ら指摘 - AFPBB 2013年10月05日 19:40
米国が一貫して奨励してきた民主主義や言論の自由、政府の透明性などの価値観を受け入れ難いものとしてきた国々は、自らまひ状態に陥った米国をほくそ笑んで見ていることだろう。
中国など一部の国にとっては、大きな混乱のシグナルを発している米政府とはかけ離れた高い「安定性」や「信頼性」があるというイメージを打ち出す、願ってもない機会だ。
米シンクタンク「戦略国際問題研究所(Center for Strategic and International Studies、CSIS)」のアーネスト・バウアー(Ernest Bower)氏は、「(欠席の具体的な理由など)中国は気にも掛けていない。率直に言って米国の同盟国も戦略的パートナーたちも、親しい友人たちもそうだ。結論を言えば、米国の大統領が出席できないなら、アジア諸国が自分たちで会議をまとめていくということだ」と述べた。
だが、この米国デフォルト危機の“演出”は、アジアにおける隠れ反米国家を炙り出すのに役立つだろう。
で、この演出に早速釣られてしまった国が出て来たようである。
中国とマレーシアが関係格上げで合意、2017年までに通商3倍に - ロイター 2013年 10月 4日 14:40 JST
[クアラルンプール 4日 ロイター] - 中国の習近平国家主席は4日、マレーシアのナジブ首相と会談し、両国関係を「包括的戦略的パートナーシップ」に格上げすることで合意したことを明らかにした。軍事面の協力を強化、2017年までに2国間貿易を現在の3倍近い1600億ドルに拡大することを目指す、という。
中国は既にマレーシアにとって最大の貿易相手国。
確かに、現在のマレーシアの貿易相手を見ると、「中国」、「シンガポール」、「日本」が輸出入ともに上位を占めているわけで、米中の何方かを選べと云われれば、経済を重視すれば中国を選ぶのが合理的であろう。(マレーシア基礎データ - 外務省)
だが、残念ながら、世界経済の中心は今尚、米国であるという現実をマレーシアは見ていない。アジアの庶民の経済を見ても、中国人民元が通用する場面は限られており、矢張り今もなお通用するのは米ドルなのである。米ドルが世界の基軸通貨であるという現実は今も変わらない。
通貨で米ドルに依存しながらも、経済は中国に依存するという矛盾は、いつか必ずマレーシアに損失を齎すのではないかと思われる。中国のドルが十分なうちは良いが、中国の不景気が長期化し、製造業も先進国へと回帰することになれば、中国もドルの流出を控えるようになるだろう。
ナジブ・ラザク - Wikipedia
2010年4月の来日を前にNHKの単独インタビューに応じ、日本がマレーシアで強力な影響力を保つには日本国内の経済の立て直しが不可欠と述べ、日本経済の先行きが不透明ならば他のアジアの国々が存在感を増すとして、中国と韓国のマレーシア国内での台頭を挙げた。また、ルックイースト政策を掲げた1980年代とは状況が異なるとして、中国との関係を重視するとした。
また、子供の心を腐敗させるとして多くの日本アニメの放映を禁止させた。
2013年1月、ハマース統治下のガザ地区を訪問した。
反日政策で中韓に阿らんとするナジブ首相の行動が段々露骨になってきたようである。
現時点で中国を重視するのも一つの手ではあると思うが、今後米国の政治・経済が立ち直り、先進国(特に米国)への資金還流が再始動した時に、ナジブ政権は巧く立ち振る舞うことができるか疑問である。
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