2013年10月18日金曜日

東京電力:順調に進む資産売却とエクセレントカンパニーへの道。

https://surouninja.blogspot.com/2013/10/the-asset-sales-of-tepco-is-processing-as-planed.html?m=0
東京電力資産売却計画は順調に進んでいるようである。


東電、子会社事業売却へ=日立に130億円 - 時事通信 10月18日(金)13時3分配信
東京電力が全額出資子会社「テプコシステムズ」(東京)から電気料金の徴収や顧客管理などのシステム運用事業を切り離し、日立製作所に売却することが18日分かった。2014年春にも売却、譲渡額は約130億円。
 子会社の事業売却は、経営再建計画に盛り込まれた資産売却の一環。計画では13年度までの3年間で7074億円の資産を売却する目標を掲げており、13年6月までの実績は6765億円に達した。東電は13年度に3期ぶりの経常損益黒字化を目指している。 

計画が順調に進めば、東電の経営体質は急激に改善するだろう。

福島第一原発の重大事故によって会社の無能さが露呈してしまった東電だが、この会社をそこまで無能にしてしまった主な原因は、ブクブクと肥大化した贅肉だらけの組織構造と官僚的で無責任な役員・従業員が蔓延ってしまったことにあると見ている。

だが、これらの無駄な人材と事業資産を徹底的に切り捨てることで、東電は、帳簿上だけでなく実質的にも原発事故前よりスリムで効率的な優良企業に生まれ変われる可能性がある。東電は今後“量”よりも“質”を追求すべきである。バランスシート縮小で売上は下がっても、利益が以前よりも優れば御の字である。

質を高める具体的な方法としては、話題の「発送電分離」も勿論だが、間もなく訪れる燃料電池社会に乗り遅れないよう、自動車メーカーなどと共存する道を探すことも重要である。

どんなに急速に燃料電池社会が浸透したとしても、送電線などの既存インフラの価値が突然ゼロになったりはしないのだから、それまでの猶予期間に自動車メーカーと巧く連携する道を探るべきである。勿論、連携相手は国内企業だけでなく、一足お先にEV社会が進んでいる米国企業を巻き込むのも良いだろう。

あとは原発再稼働をどうするかだが、短期的に見れば経営状態を改善する上では再稼働が必須となるだろう。国民感情を考えれば原発再稼働はなかなか難しい問題だが、冷静に日本国民の利益を考えれば、短期的には原発再稼働は必要かと思われる。というのも、原発は、来る水素燃料社会に現時点では必要不可欠な熱源だからである。“短期的に”と書いた理由は、将来的には原発に依存しない水素大量生産技術が必ず生み出されると考えているからである。(エネルギー)

柏崎刈羽原発の再稼働が実現することで来季(2015年3月)以降の黒字化も見えているわけだが、現在そのカギを握っているのは新潟県の泉田裕彦知事である。

新潟知事、柏崎刈羽原発の再稼働「議論の前提にも届かず」 - 日経新聞 2013/10/12 21:04
 新潟県の泉田裕彦知事は12日夜のBS朝日番組で、県内にある東京電力柏崎刈羽原子力発電所の再稼働の問題について「議論に入る前提にも届いていない」と語った。福島第1原発事故の検証・総括については「すぐできるものからまずやってほしい」と求めた。

 番組終了後、泉田知事は記者団に第2フィルター付きベント(排気)装置の「詳細な設計を早く出してくれと(東電側に)お願いしている」と語り、福島原発事故の検証については「10月末を目標に県の技術委員会でかなり頻度を上げて連続でやっていきたい」と述べた。

俺としては、急激な脱原発ではなく、長期的な視点での脱原発が現実的ではないかと考えている。

感情論だけで脱原発を急ぎすぎれば、日本は燃料電池社会という世界的潮流から置いてけぼりを食う可能性が高い。それが国民に対して何の損失も与えないのであればそれも結構だが、残念ながらそのツケは間違いなく国民に跳ね返ってくるだろう。非合理的な官僚主義社会で非生産的な生活に胡座をかいておきながらも、先進国的な消費社会にはしっかりと組み込まれてしまっている多くの日本国民に。

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