2013年10月26日土曜日

ルクセンブルク:政権交代でバチカンの影響力を排除か。

https://surouninja.blogspot.com/2013/10/luxembourg-to-eliminate-the-influence-of-the-vatican.html?m=0
今月のルクセンブルク総選挙で与党キリスト教社会党(CSV)が議席を減らす一方、民主党(DP)が議席を拡大したことを受けて(ルクセンブルク総選挙:与党議席減とEU経済の終焉の始まり。2013年10月21日月曜日)、ルクセンブルク王室は、民主党・社会労働党(LSAP)・緑の党の3党による連立政権を目指すとのことである。


ルクセンブルク王室が組閣要請、ユンケル首相退任の見込み - ロイター 2013年 10月 26日 02:52 JST
[ルクセンブルク 25日 ロイター] - ルクセンブルク王室は、民主党党首でルクセンブルク市長を務めるグザビエ・ベテル氏に組閣を要請した。

民主党は今月の選挙で議席を拡大。王室によると民主党社会労働党緑の党の3党による連立政権樹立を目指す。

ルクセンブルクでは戦後ほとんどの期間をキリスト教社会党(CSV)が政権を担ってきた。ユンケル現首相は欧州連合(EU)首脳の中で在任期間が最も長い。

Democratic Party (Luxembourg) - Wikipedia
Ideology

The Democratic Party sits on the moderate centre-right of the political spectrum in Luxembourg.
Unlike the Catholic CSV, the DP is notably anti-clerical

CSVが辛うじて第1党を維持したにも拘わらず、ルクセンブルク王室が同党を連立から外したのは、あからさまな“バチカン排除”である。

“国際金融セクター”は、ルクセンブルクの非常に重要な“外貨の稼ぎ頭”の一つであり、貴重な“雇用の創出元”ともなっているわけだが、今回のルクセンブルク王室の決定は、“先進国への資金還流”(というか米ドルへの回帰)という世界的潮流を読んだということかも知れない。

ルクセンブルク#ユーロ圏を代表する国際金融センター - Wikipedia
デイリーテレグラフ紙によれば、金正日の持つ隠し資産の大半がルクセンブルクの銀行に預けられているという

さて、今回の政権交代でルクセンブルクの政治・経済は今後、大きく変わることが予想される。とは言え、DPの連立相手を見ると、「船頭多くして船山に登る」状態になりそうな悪寒も拭えない。

DP自身の経済政策は“自由主義政策”だが、これまでCSVと連立を組んできたLSAPが何処までDPに歩み寄ってくれるのかは少し疑問が残る。まぁ、そのあたりは、王室が強引にねじ伏せる可能性もなきにしもあらずだが。

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