2015年4月16日木曜日

JERA創設は電力業界大再編の狼煙。

https://surouninja.blogspot.com/2015/04/JERA-established-by-TEPCO-and-Chubu-Electric-Power-is-the-signal-fire-of-the-large-restructuring-of-Japan-power-industry.html?m=0
東京電力と中部電力が折半出資する新たな電力会社「ジェラ」(JERA)が今月末(2015年4月30日)に東京都中央区に設立されるとのことである。JERAのLNG調達力は世界最大規模の4,000万トンとなり、国際競争力を持った電力会社が日本に誕生することになる。

引用元:SankeiBiz
東電・中部電 新会社は「ジェラ」 LNG調達力、世界最大規模に (1/2ページ)

2015.4.16 06:19

 東京電力と中部電力は15日、火力発電・燃料調達事業での包括提携に伴い、折半出資で共同出資会社「JERA(ジェラ)」を30日に東京都中央区に設立すると発表した。東電と中部電を合わせた液化天然ガス(LNG)調達力は世界最大規模の4000万トンとなり、燃料費削減と電気料金の低廉化につなげたい考えだ。しかし福島第1原発事故の賠償責任を負う東電の経営再建がうまくいかなければ、提携が不完全なものとなる恐れもある。

原発停止による収益圧迫が続く東京電力としては、今回のJERAへの共同出資により、企業体質の更なる合理化に繋げたい狙いがある。東電は将来的に大型事業の多くをJERAへと移し、極限まで合理化した上で持株会社化することを計画しているのだ。

参考:
引用元:東京電力
プレスリリース 2015年
「株式会社JERA」(呼称:ジェラ)の設立について
~世界で戦うグローバルなエネルギー企業を目指して~

2015年4月15日
東京電力株式会社
中部電力株式会社
 両社は今後,効果が高くかつ進めやすい分野からアライアンスを進めていくこととしており,JERAは設立時から,新規の燃料調達・燃料関連事業に加え,国内火力発電所の新設・リプレース,新規の海外発電事業などを対象に事業を開始いたします。

 その後,必要な関係者との協議や東京電力のHDカンパニー制の導入状況などを踏まえ,2016年夏頃には,両社の既存の燃料事業・調達契約や既存の海外発電事業など,今回のアライアンスの協議対象の全事業をJERAへ統合し,JERAの事業領域や規模を拡大するとともにバリューチェーンの最適化を追求してまいります。

 包括的アライアンスに向けた両社の既存火力発電事業・関連資産に関する新会社への統合については,東京電力の経営改革の進展による自律的な経営体制の確立のスケジュールを踏まえつつ,本件アライアンスの成果を確認した上で,2017年春頃に判断することを目標に,検討を継続してまいります。

一方、火力発電に9割依存する中部電力は、今のところ東電に比べて合理化のモチベーションが低いため、JERAへの参画に少々躊躇っている。東電の資本を受け入れることで、将来的に中電の自ら保有する火力発電所の利益が間接的に東電に流れることを懸念しているのだ。

参考:
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2015041602000152.html
東電・中部電新会社 火力統合 判断先送り

2015年4月16日 東京新聞 朝刊
 ただ一七年春ごろの目標は「火力発電事業の統合にかかる判断」にとどめた。既存の火力発電所を新会社に統合すればさらにコストを削減できるが、将来、新会社に対する東電の影響力が高まった場合、発電量の九割を火力が占める中部電にとっては経営の自主性を揺るがす事態になりかねないため、今後も検討を続ける。火力発電事業の統合が実現した場合、既存の火力の発電能力は計七千四百万キロワットとなり、世界トップ水準の一億キロワットが視野に入る規模となる。

だが、JERAへの共同出資なしでは、中部電力の将来も間違いなく暗いものとなるだろう。発電技術や蓄電技術の技術革新、そして新電力企業の誕生が急激に進むことが予想される中、大手電力会社も大胆な合理化なしには生き残れないからだ。

以前から述べている通り、これからの電力業界は、大胆な合理化で最も身軽になれた電力会社が主導権を握ることになるだろう。国内に多すぎる電力会社の大合併も今後は十分に考えられよう。

参考:
2014年4月1日火曜日
原発停止をバネに合理化を進める北海道電力。
今後は電力会社の大合併も在るのではないかと個人的には考えているのだが、その際は、最も身軽になれたところが主導権を握ることになるだろう。

将来的には、例えば、国内大手電力会社が「東日本電力」と「西日本電力」の二つに統合される、という可能性もゼロではあるまい。勿論、この統合は、今までのような地理的な棲み分けを確保するものにはならないだろう。これからは、現在の携帯キャリアのように地域を超えた競争のみならず、業界をも超えた厳しい競争に晒されるのだ。実際、関西電力が既に関東に進出していたり、東京ガスが東京での電力販売に参入していたりするわけである。そして最近ではいよいよ石油販売企業によるFCV用の水素販売も始まったわけである。水素販売というのは、形を変えた電力販売であると言っても過言ではない。今までのように受身的にのんびり構えていては、大手電力会社といえど他社に確実に食い殺されることが確定しているのだ。

電力業界大再編を主導するJERA


今回のJERA創設は、将来的な東電と中電の合併のための布石であり、電力業界の大再編のための第一歩なのである。大手電力会社が今後も生き残るための最も有効な手段は、大手電力会社同士の大合併しかないだろう。

関連:
2013年10月18日金曜日
東京電力:順調に進む資産売却とエクセレントカンパニーへの道。

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