2014年5月13日火曜日

3Dプリンタ規制は日本の経済成長を阻害する。

https://surouninja.blogspot.com/2014/05/Regulations-on-3D-printer-will-crush-the-economic-growth-of-developed-countries.html?m=0
3Dプリンタを使って拳銃を作った湘南工科大学の大学職員が神奈川県警に逮捕された事件を受けて、古屋圭司国家公安委員長が3Dプリンタに対する規制の必要性を検討する考えを示したとのことである。

3Dプリンター「法制上の問題含め対応」

2014年05月09日 11時12分
http://www.yomiuri.co.jp/national/20140509-OYT1T50068.html

 古屋国家公安委員長は9日の閣議後の定例記者会見で、3Dプリント銃とみられる銃が見つかった事件について「ルール上の問題、法制上の問題も含めて対応していく必要がある」と述べ、3Dプリンターの販売時のルール作りや法規制の必要性を検討する考えを示した。

日本の携帯電話がガラパゴス化し今やほぼ壊滅状態となってしまったのは、多くの国内規制が大きな原因の一つだと考えられるわけだが、もしここで3Dプリンタに関する規制をも強化すれば、国産3Dプリンタ技術やそれを使った製造技術も確実に衰退するだろう。発展途上の技術に規制を入れるというのは、その成長の芽を潰すも同然なのである。ここで規制を強化するような愚行を犯せば、3Dプリンタ市場も今の国内スマホ事情のように、「気がつけば海外製に市場シェアを奪われてました」という残念な結果となることが容易に想像できるわけである。

銃まで造れる精巧さ、3Dプリンター技術普及で「ものづくり日本」ピンチ?

2014.05.12
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20140512/dms1405121533006-n1.htm

3D(3次元)プリンターでの拳銃製造が危ぶまれていたが、案の定、逮捕者が出た。容疑者の男が造った拳銃(3Dプリント銃)は殺傷能力が基準の5倍という危険極まりないものだった。画期的な技術として注目を浴びる3Dプリンターも、精巧な部品が容易に作れることから、「日本を代表する部品などが軒並みコピーされる」(IT関係者)と危惧する声は尽きない。
実のところ3D-は、日本が誇る製造技術を形骸化させる恐れもある。

 IT企業の幹部は「特許を取った部品が簡単にコピーされかねない。腕のいい職人の“匠の技”も必要なくなり、職人たちの死活問題にもつながる。小さな部品1つまでコピーとなれば、物づくりのスタイル自体大きく変わるだろう。産業界は大ピンチになる」。

 日本を支える中小・零細企業も危険にさらされている。

3Dプリンタは国内中小企業にとっての脅威というような意見もあるが、俺は逆に日本の中小零細企業に好機を齎すと考えている。というのも、コスト面を理由に中国や韓国に奪われてきた“製造”を再び日本に呼び戻せるかも知れないからだ。3Dプリンタは大量生産よりも少量生産に向いており、このことは、大量生産品に対する需要が減るであろう、今後の世界経済の動向にもうまくマッチするだろう。この流れにおいて今後重要になってくるのは、“新興国の安価な労働力”などではなく、“先進国が保有する知的財産”(設計図データ)の方である。これは日本を含む先進国経済にとっての追い風となることを意味するのである。そして、人民元や韓国ウォンの上昇はそれを後押しするだろう。

今後は3Dプリンタを使いこなせるか、蓄積された匠の技を継承している企業だけが生き残り、中韓と同じ商売しかできない中途半端な中小企業は消え去ることになるだろう。厳しいようだが、そうでなければ日本の納税者と消費者のためにはならないのである。

これもまた、先進国への資金還流という世界的潮流の一部なのかも知れない。

いずれにせよ、3Dプリンタなどの革新技術に行政が下手に首を突っ込むべきではない。日本が複雑な規制に雁字搦めになって喜ぶのは、日本の経済低迷を期待する中国や韓国だけである。

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