2013年8月5日月曜日

「中国が輸入鶏肉に不当な関税を掛けている」という米国の申し立てをWTOが遂に認めた様だね。

https://surouninja.blogspot.com/2013/08/wto.html?m=0
2年間に渡る米中の鶏肉関税紛争で、WTOは、「中国が輸入鶏肉に不当な関税を掛けている」という米国の申し立てを遂に認める判断を下したとのことである。


2013/08/03 11:53
鶏肉関税紛争で中国が敗訴 米側は「重要な勝利」 - テレビ朝日
 WTO=世界貿易機関は、中国が輸入鶏肉に不当な関税をかけているというアメリカの申し立てを認める判断を下しました。アメリカ側は、3人の関係閣僚が緊急会見して勝訴を歓迎しました。
米通商代表部・フロマン代表:「WTOの委員会は、中国がルールを破っていると判断した。アメリカの鶏肉製造業者にとって重要な勝利だ。これを評価したい。ほかにも中国の関税による市場の歪みがあるからだ」

今回の紛争は恐らく下の中国による反ダンピング関税措置が始まりだろう。

2010年 09月 27日 08:57 JST
中国、米国産鶏肉製品への反ダンピング関税決定 - ロイター
[北京 26日 ロイター] 中国商務省は、米国産鶏肉製品への反ダンピング(不当廉売)関税を発表した。中国は2月に米国産鶏肉製品に対するダンピング課税を仮決定していたが、今回、上乗せ税率を引き上げた。

 26日に商務省のホームページに公開された声明によると、上乗せ率は50.3─105.4%。9月27日から実施し期間は5年間。

 米国では、人民元安の是正を狙った対中制裁法案が下院議会委員会で可決され、27日からの週に本会議で採決される見通しとなっている。
 中国の家禽肉業界団体のトップはロイターに対し「われわれは、米国の鶏肉の輸入を10年前から認めているのに、米国はわれわれの参入をみとめていない。これは貿易の不均衡だ」としたうえで「反ダンピング関税は明らかにわれわれにとって好ましい事だ。この問題の解決は米国の対応にかかっている」述べた。

「米国は我々の参入を認めていない」との中国側の反論も一理あるが、米国側としても中共主導の“人民元安”が是正されないうちに参入を認めるわけには当然行かないのだろう。経済のグローバル化の恩恵を受けるなら、先ずは自国通貨の価格操作を止めるべきだと言うことだろうな。

今回のWTOの判断は、世界経済の潮流変化を表す非常に重要な結果と謂える。「中国の自国経済保護策を今後は認めない」という、世界的コンセンサスの表れだろうな。“中国経済の調整”と“先進国経済の再起動”の狼煙なのかも知れない。

此れまで先進国からの投資で経済が潤ってきた中国を筆頭とする新興諸国だが、今後は先進諸国への資金還流が始まり、先進諸国が“生産”を増やす一方で、今度は新興諸国が“消費”を増やすことを政治的に余儀なくされるだろう。そうやって世界経済の不均衡は今後急速にバランスして行くと予想される。

其の潮流を促進させる潤滑油の一つがTPPであると俺は考えている。TPPについては賛否両論在ろうが、俺は中立的に事の成り行きを見守ることにしている。「日本の農業(農家)を守ろう」とか、「日本の医療(医者)を守ろう」とか言う、感情的で偽善的な議論が目に付くわけが、其の前に、先ずは自分自身の毎日の生活を省みて、それからメリット・デメリットを考えるべきだと俺は思っている。現時点で政府の補助金や多国籍企業の製品やサービスに“依存”しないで生きている人達にとっては、「TPP参加するか、しないか」なんてのはぶっちゃけどうでも良い話なのだから。


2013年8月3日土曜日
「新興国から新興国への資金還流」という世界的潮流が数字に顕れ始めた様だね。
http://surouninja.blogspot.jp/2013/08/blog-post_3.html

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