ただ、ロシア国防省の倉庫に在る旧式カラシニコフ銃の在庫を捌いてしまわないことには新型の供給ができないため、其の解決のためにロシアでは今後10年間で旧式のリサイクルプログラムが実行されるとのことである。
カラシニコフの新モデル 2014年からロシア軍に配備 - ロシアの声 18.09.2013, 00:12
新世代モデルのカラシニコフ銃が2014年、ロシア軍に配備される。
ロシア国防省の倉庫にはいままでの在庫があることから、当面、新兵器が供給できない。ボチカリョフ副委員長は、「新技術はどこかに来ないといけないが、そのためにはその置き場所が必要だ」と語った。その解決のためには今後10年間で、旧式兵器のリサイクルプログラムが実行される。
クリーニングが殆ど不要なAK-47は、砂埃の舞う砂漠や荒れ地での戦闘で威力を発揮する。だが、精度の悪さから市街地での戦闘には向かない。市街地での戦闘では、矢張り、NATO軍も採用しているM16に軍配が上がる。M16は念入りなクリーニングこそ必要だが、精度は高い。今後は民主化運動や対テロ戦という“市街地戦”での需要が増えていくことを考えれば、前者(AK-47)は自然消滅する運命に在ると謂えよう。
さて、此のように今後不良在庫となる可能性の高いAK-47だが、此等を大量処分する最も効率的な方法は他国(第三国)に売却してしまうことである。
そう考えると矢張り、近い将来、世界の何処かの“東西”の境界線上で“在庫一掃セール”が行われることになるだろう。
安保理決議、早急な合意を=シリア問題-NATOとロシア - 時事通信 2013/09/18-05:47
【ブリュッセル時事】北大西洋条約機構(NATO)加盟国とロシアは17日、米ロ合意に基づくシリアの化学兵器廃棄計画を効果的に実行するため、国連安保理決議案の早急な合意が求められるとの認識で一致した。
信頼醸成や協力推進のため設置している「NATO・ロシア理事会」の臨時会合を開いた後、ラスムセンNATO事務総長が理事会議長として声明を発表した。
そして、其の在庫一掃セールの直近の大口顧客となりそうなのは「シリア」である。シリアを中心とした中東情勢の不安定化は米露の他の思惑にも合致するからである。
名機カラシニコフ突撃銃が引退へ。ロシア軍、在庫整理と兵器現代化が狙い - ちきゅう座 2011年11月6日
世界で最も使用されている軍用ライフルが、旧ソ連が開発したカラシニコフ突撃銃である。戦争ものアクションもの映画に登場する定番ライフルである。カラシニコフはAKとかAKMライフルとも呼称される。ところが、世界で最も使用されている軍用ライフルの購入を、開発国のロシア軍が中止する。兵器マニアにとってはいささかショックな報道である。
ロシア軍、旧ソ連開発カラシニコフ購入中止 アサヒ・コム
http://www.asahi.com/international/update/1106/TKY201111060128.html
理由は装備の近代化と在庫整理のためである。意外なことだが、旧ソ連、ロシアとも兵器を消耗する本格的な直接戦争をあまりしていない(その中では朝鮮戦争、アフガニスタン戦争、チェチェン戦争は例外だろうが)。ロシアが兵器を提供する国(かつてのイラク、リビアや世界の民族解放組織)も少なくなった。必然的に兵器が過剰になる。この間、旧ソ連、ロシアに比べれば、米国は定期的に大きな戦争を行い、兵器の在庫整理をしている。
戦術の変化でAK-74小銃が不要に? - スパイク通信員の軍事評論 2011.11.7
私には、AK-74調達中止の結果がもたらすのは、第三世界への在庫一掃セール、大量の銃の叩き売りだと考えます。それによって、アフリカなどで誘拐された男の子が兵士に仕立てられる「こども兵」がさらに増える危険こそ考えるべきです。
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