国連安保理が緊急非公開会議の開催中止、ロシアの要請取り下げ受け - ロイター 2013年 09月 11日 04:40 JST
[国連 10日 ロイター] - 国連安全保障理事会は、10日米東部時間午後4時(日本時間11日午前5時)に開く予定だった緊急非公開会議の開催を中止した。開催を要請したロシアが取り下げたため。
同会議では、ロシアが提案したシリアの化学兵器を国際管理下に置く案を中心に討議される見通しだった。
其の代わり、ロシアのラブロフ外相は明日12日(2013年9月12日)、スイスのジュネーブでケリー米国務長官と二国間の外相会談を行う様である。
米・ロシア外相 12日会談へ - NHK 9月11日 5時45分
アメリカのケリー国務長官は、今月12日に、スイスのジュネーブでロシアのラブロフ外相と会談することになりました。
アメリカ国務省の報道官が10日、NHKの取材に対し明らかにしました。
会談ではシリアのアサド政権の化学兵器を国際管理下に置くというロシアの提案を巡り、意見を交わすものと見られます。
ロシアが此の問題を二国間の外相会談に切り替えたということは、ジュネーブでの会談が米露プロレスの談合の場になるということでもある。
米露がズルズルとプロレスを展開している間に、新興国は疲弊して行くという現実。まぁ先進国への“資金還流”という世界的潮流を米国のみならずロシアも認めているわけで、此の流れは当分の間止まることは無いだろう。
米国のシリア攻撃でアジアに石油旋風が起こる - ロシアの声 30.08.2013, 18:45
発展途上国の多くは、差し引き、石油輸入国である。中国、インド、インドネシア、タイ、トルコ、みなそうだ。この国々が、シリア発の「石油旋風」に最初に打たれることになる。インド市場は既に恐慌に見舞われている。インドは石油の80%を輸入に頼っている。地政学的リスクの高まりによって、インド・ルピーは20年ぶりの低水準に落ち込んだ。米国によるシリア侵攻は、また中国にとっても頭痛の種だ。
石油価格の高騰でいい目を見ているのは米国である。シェール製品によって、燃料の国内価格を、世界平均と比べて、相当低く抑えることが出来ている。このことがまたひとつ、ロシアの一部専門家によれば5年後にも世界最大の経済大国の座を米国から奪うという中国の、米国への非難の種となっている。中国の、中東およびアフリカの資源へのアクセスを制限することは、米国の戦略目標のひとつである。米国はこの目標を、リビア侵攻やスーダン分割によって、うまく成し遂げてきた。米国がシリアにトマホークを打ち込むとき、地政学的ライバルの筆頭である中国が悶え苦しむ姿がその視野の端に捉えられているだろうことには疑いがない。
上の記事について、「石油価格の高騰でいい目を見ているのは米国」と在るが、其処は「ロシアよ、お前もだろ」というツッコミを入れたくもなるわけだが、まぁ「ロシアの声」はロシア国営メディアなのでこういう書き方になってしまうのも仕方あるまい。
【関連リンク】
ロシアがシリアに対し化学兵器を国際管理下に置くよう提案したとのことだが。(2013年9月10日火曜日)
トルクメニスタンからの天然ガス・パイプラインの確保に急ぐ中国・習近平国家主席。(2013年9月5日木曜日)
低迷する天然ガス価格の高騰トリガーとなるトルコ。(2013年9月3日火曜日)
米露ガスパイプライン主導権争いの場としてのシリアとトルコ。(2013年8月29日木曜日)
0 件のコメント:
コメントを投稿