社会資本整備特会、14年度にも廃止 別会計の意味薄れ - 朝日新聞デジタル 9月27日(金)5時40分配信
【大日向寛文】政府・与党は26日、道路や港などの建設や維持にかかるお金を管理する「社会資本整備事業特別会計(特会)」を2014年度にも廃止する方針を固めた。この特会は「無駄な公共事業の温床」と批判されてきたが、公共事業の財源を特別扱いしない制度になり、特会の役割も終えたと判断した。
今年度の予算総額は約3・5兆円だ。
社会資本整備事業特会に投入されている予算は直近で3.5兆円と、他の特別会計に比べてもずば抜けて巨額である。
特別会計 - Wikipedia
日本国における特別会計一覧
特別会計名称 所管 勘定一覧 H23予算規模(億円)
地震再保険 財務省 784
労働保険 厚生労働省 労災勘定/雇用勘定/徴収勘定 13931
国有林野事業 農林水産省 1584
年金 厚生労働省 基礎年金勘定/国民年金勘定/厚生年金勘定/福祉年金勘定/健康勘定/児童手当及び子ども手当勘定/業務勘定 10289
農業共済再保険 農林水産省 再保険金支払基金勘定/農業勘定/家畜勘定/果樹勘定/園芸施設勘定/業務勘定 830
森林保険 農林水産省 46
漁船再保険及び漁業共済保険 農林水産省 漁船普通保険勘定/漁船特殊保険勘定/漁船乗組員給与保険勘定/漁業共済保険勘定/業務勘定 172
貿易再保険 経済産業省 1712
社会資本整備事業 国土交通省 治水勘定(旧治水特別会計)/道路整備勘定(旧道路整備特別会計)/港湾勘定(旧港湾整備特別会計)/空港整備勘定(旧空港整備特別会計)/業務勘定/行政的事業 30326
食料安定供給 農林水産省 農業経営基盤強化勘定/農業経営安定勘定/米管理勘定/麦管理勘定/業務勘定/調整勘定/国営土地改良事業勘定 9809
特許 経済産業省 1154
自動車安全 国土交通省 保障勘定/自動車検査登録勘定/自動車事故対策勘定 589
外国為替資金 財務省 3307
財政投融資 財務省 財政融資資金勘定/投資勘定/特定国有財産整備勘定(旧特定国有財産整備特別会計) 3431
交付税及び譲与税配付 交付税及び譲与税配付金勘定(総務省)
交通安全対策特別交付金勘定(内閣府) 35
国債整理基金 財務省 特定財源の歳入を一般の歳入に組み入れた後、必要額を一般の歳出から当会計の歳出に充て経理する特別会計 10
エネルギー対策
エネルギー需給勘定:燃料安定供給対策(経済産業省)/エネルギー需給構造高度化対策(環境省)
電源開発促進勘定:電源立地対策(経済産業省)/電源利用対策(文部科学省)
9885
震災復興 復興庁 東日本大震の復興にかかる予算を本予算と分けて処理・執行するための特別会計 -
特別会計は官僚組織の力の源泉とも謂えるわけだが、その中でも最も巨額な部分に切り込んだというのは、かなり驚くべきことと謂えよう。
まぁ、社会資本整備事業特会廃止の動きは、実は、野田・民主党政権時代からの既定路線だったわけだがね。
「社会資本」など17特会、11に削減 独法4割削減 政府決定 - 日経新聞 2012/1/19 21:11
政府は19日、社会資本整備事業特別会計の2012年度末の廃止など全17特会を15年度末までに11に削減する特別会計改革案を決めた。現在102ある独立行政法人は日本貿易保険の特殊会社化などで約4割減の65法人に再編する。存続する独法には所管閣僚が是正命令を出す権限を設けるなど効率的な運営を促す仕組みに制度改正する。
同日の行政刷新会議(議長・野田佳彦首相)で特会改革、独法再編案を了承。近く閣議決定し、それぞれの関連法案を通常国会に提出する予定だ。
道路や港湾などの建設資金を管理する社会資本整備事業特会は廃止により一般会計と統合する。
最近、JR北海道の不祥事でマスコミが執拗に騒いでいるわけだが、あれは、社会資本整備事業特会を切られてしまう国交省官僚達の“最期の悪足掻き”ではないかと見ている。「社会資本整備事業特会を切ってしまうと鉄道のメンテもできなくなるよ」と国民を誤誘導しているわけだな。
だが、ここで国交省が足掻けば足掻くほど、世論は「そもそもJR北海道なんかイラね」とか、「労働組合が諸悪の根源」とか、国交省官僚達が意図しない方向へ流れて逝くことになるだろう。そういえばJR北海道労働組合の支持政党は「民主党」だったね。
まぁ、国交省が政府の社会資本整備事業特会廃止の動きに白旗上げて、これまでの無駄(独立行政法人)を省き始めた結果が今回の“JR北海道叩き”だったとも考えられるがね。
北海道旅客鉄道 - Wikipedia
旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律(JR会社法)による特殊会社で、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構を介して日本国政府が全ての株式を所有している。
東日本大震災に対処するために必要な財源の確保を図るための特別措置に関する法律 (平成二十三年五月二日法律第四十二号)
(独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構の国庫納付金の納付の特例)
第四条 独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構は、平成二十三事業年度については、日本国有鉄道清算事業団の債務等の処理に関する法律 (平成十年法律第百三十六号。次項において「債務処理法」という。)第二十七条第三項 の規定にかかわらず、同条第一項 に規定する特別の勘定において同条第三項 の規定によりこの法律の施行の日を含む中期目標の期間における積立金として整理された金額のうち一兆二千億円(次項において「鉄運機構の特別国庫納付金額」という。)を平成二十四年三月三十一日までに国庫に納付しなければならない。
鉄道・運輸機構は「剰余金1.4兆円返納を」 - ケンプラッツ 2010/04/30
政府の行政刷新会議は4月27日、独立行政法人を対象にした事業仕分けの3日目で鉄道建設・運輸施設整備支援機構の2事業を取り上げた。国鉄清算業務について、利益剰余金1兆3500億円を国庫に返納するよう求める判定を下した。
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