2014年2月25日火曜日

日本が無理に人口を維持する必要性はあるのか。

https://surouninja.blogspot.com/2014/02/no-need-for-japan-to-maintain-the-populatino-against-naturally.html?m=0
「移民を毎年20万人受け入れて尚且つ出生率も人口が維持される水準とされる“2.07”に上がれば、100年後も1億人を維持することができる」という試算を内閣府が昨日(2014年2月24日)示したとのことである。

日本の人口移民で1億人維持可能」 政府、本格議論へ

2014年2月25日00時32分
http://www.asahi.com/articles/ASG2S5GVNG2SULFA01N.html

 外国からの移民を毎年20万人受け入れ、出生率も回復すれば100年後も人口は1億人超を保つことができる――。こんな試算を内閣府が24日示した。何もしなければ、2110年には4286万人に減る。移民が、働き手の減少や社会保障の負担増に直面する日本を救うのか。政府は議論を本格化させる。

この手の発表を見る毎に少し残念に思うのは、このような試算が日本の社会構造の変化を全く考慮していないということである。

田植えや稲刈りを人力で行っていた時代は、国内産業の活性化に人手の数がとても重要だったわけだが、現在のように農業機械の発達で何町歩もの広大な農地でさえも老人一人で回せるようになり、また食料の多くを輸入に頼るような社会になった状況では、昔ほどの人手は必要とされていない。本格的に人手が必要な作業といえば、せいぜい出荷時の箱詰めとか、その程度のことぐらいなものである。

このように社会構造が一昔前とはガラリと変化した今、日本の人口が減るのは当然のことなのである。

これは人々のライフスタイルにおいても言える。経済だけは先進国化した日本の人々の多くは、今や、子供をもうけることよりも、都会での刺激に時間とカネを消費することを指向する。また、“子育て”という、人間に最も重要なイベントの一つでさえも、今やビジネスに組み込まれてコモディティ化してしまっている。人々はマスコミの刷り込みにより、カネが必要な“高価な子育て”を恰も“普通のこと”であると思い込み、「カネができたら子供を作る」という、実現可能性の低い目標を自分に設定してしまい、結果、動物としての大切な機会を逃してしまっているのである。若しかすると、先進国の大衆は無意識のうちに人口を減らそうとしているのかもしれない。

今後はロボット技術の発達により、ますます人手が不要になっていくだろう。企業は、ロボットにできる仕事は全てロボットに任せる傾向を更に強めるということである。新興国の単純労働者なら賃金の安さでロボットにも対抗できるかもしれないが、先進国の単純労働者は真っ先に切り捨て対象となるだろう。企業の本分は利益を上げることなのだから、人件費や労働争議のリスクなどを考えれば、その選択肢はとても合理的なのである。厳しい言い方をすれば、ロボット以下の仕事しかできないのに、やれ年金だ健康保険だ雇用保険だと矢鱈と出費の掛かる従業員など、企業にとっては無駄でしかないのである。

このように、先進国ではこれから人手が更に必要とされなくなるというのに、人口を将来に亘って今の水準に維持することに何のメリットがあるのか甚だ疑問である。これを無理に維持するということは、即ち、それだけ失業者等に対する社会負担も増えるということに他ならない。社会保障費を圧迫する老人達の生活をもロボットが面倒を見ることができれば良いが、そうしたらそうしたで、今度はそのロボットを稼働させる費用を誰が負担するのかという問題が出てくる。労働者が激減した社会では、これらの税を負担しうるのは、大企業だけということになるだろう。だが、何度も言うとおり、利益を上げることが本分である大企業は、自分たちの目的を達成するためには、税負担が少なくて商売上のメリットが多い国へと簡単に出て行ってしまうだろう。タックスイーターだらけの国に魅力を感じる企業は、医療や介護業者ぐらいなものではないだろうか。ただしそれらの企業でさえも、タックスイーターが血税を湯水の如く使える今の健康保険制度がなくなれば、さっさと退散するだろう。

現在の人口減少は、「人々が無意識的に選択した、現在の社会構造を維持するための自然現象である」、と考える。

若しも、“手で畑を耕し、手で作物を収穫する”という生活に戻る覚悟が今の日本国民にあったとしたら、政府が何もしなくても人口は自然と増えていくだろう。だが、多くの日本国民はそんなものを求めてはいない、ということが今の人口減少にも表れているのである。

だから、政府は人口を無理に増やす必要もあるまい。

目下、東京五輪や震災復興などの公共事業の人材不足が深刻だが、そんな一時的なイベントのために移民を増やすことは決してすべきではない。労働者として海外から受け入れるのなら、彼らは徹底的に管理されるべきであり、イベントが終われば母国に返す仕組みを整備しておくべきである。移民労働者は、今なら労働力として重宝されるかもしれないが、将来は社会負担を激増させる原因にもなるからである。

参考:
2014年1月31日金曜日
労働者バッファ:外国人労働者という諸刃の剣。

日本政府は、移民を増やす努力をするよりも、ロボット技術開発と社会保障費の抑制に力を入れるべきであろう。ひいてはそれが、本当の意味で国民に優しい国を作ることに繋がるからだ。

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